はじめに 筆者のアンゴラ在勤は初めてだが、外務省入省後、駆け出し外交官として在ポルトガル大使館に勤務していた1980年代後半、アンゴラが在ジンバブエ大使館の兼轄時代に首都ルアンダに出張したことがある。当時は、未だ東西の代理戦争のひとつの舞台となっており、キューバ兵が駐留する内戦の最中であった。 しかし、内戦終結に向けての調停活動も活発化する中、早晩達成されるであろう和平も見据え、日本政府としても、石油をはじめ天然資源が豊かなアンゴラにそろそろ本格的にアプローチする機会ではないかとの思いで、本省担当課長が来訪、アンゴラとの本格的接触が始まった時に筆者は通訳として立ち会うことになった。 当時のルアンダには、既に主要商社やメーカー等の日本企業の駐在員が在住しており、これらの方々から異口同音にいつ大使館が開設されるのかとの期待が表明されたのを覚えている。 そして今回、30年余りを経て昨年10月末に