inside Enterprise 日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?ダイヤモンド編集部が徹底取材します。 バックナンバー一覧 近年、コンテナ船は大型化が進み、10年前に比べて2倍の大きさが主流になっている。加えて、欧州海運会社による大量供給が続いており、運賃の値崩れに拍車をかけている 海運業界に、再び市況悪化の波が押し寄せている。昨年はリーマンショックから回復の兆しが見えひと息ついていたが、今期(2012年3月期)は、海運大手3社(日本郵船、商船三井、川崎汽船)が揃って最終赤字に転落する。3社合計で540億円もの赤字になる見通しだ(前期は1673億円の黒字)。 燃料価格の高騰や円高などが重なって業績を悪化させているが、大きな要因は、主力事業の一つであるコンテナ船・アジア~欧州航路での運賃暴落である。船が供給過剰になっているため、足元の運賃は