沖縄の那覇空港に向かう飛行機の中にて。 「人生はすべてプロセスである。そしてプロセスはすべて正しい」。 この言葉は僕がこの半年ほどの間とても深く実感しているものだ。 人は誰でも生まれた瞬間から、一人の例外もなく、死ぬ瞬間に向かって歩み続けている。 この歩みは誰にも止めることができない。時計の針は逆に向かって進むことはない。 100年前から僕の自宅の周辺には「麻布」という名前がついていて、今と同じ坂を人が上り下りしていた。 でも、その町に100年前いた人のほとんどはもうこの地上からは姿を消している。 坂や街の名前だけが残り、人は消えていく。 それは宇宙の法則とでもいうべきものであって、誰にも止めたり制御したりすることはできない。 それは、いわば、この世界の原理原則なのだ。 人は皆いつか死ぬ。宗教観や死後のイメージは人それぞれだが、現実世界の肉体は消滅する。 どうせ死んでしまうなら、何もせずに