山本 何をしたいのか明示されて、材料が与えられたら、動く人たちはたくさんいます。だから、そこからさらに一歩踏み出すためには、「何をしたら俺たちはみんなに夢を与えられるんだっけ?」ということを問い続けるマネジメントをしないとダメですよ。 人間そのものを目指すか、人間が便利に暮らす方向を目指すか、健康なのか、もしくは勝利なのか。そういったもので人間の価値はだいたい規定されたうえで、そのための学問体系があり、ノウハウがあって、組織が作られて、人間が暮らしているわけです。 だから、「僕らは何を目指しているんだっけ?」「そのためにどういうテクノロジーをやると、そういう目的に達するんだっけ?」「それを実装するためにどういう手段があるんだっけ?」「その手段の一つがエレクトロニクスですよ」という落とし込みがあれば、「じゃあ、何が俺たちは足りないのか」というところが分かるはずです。 今井 なるほど。 山本