一方の海自カレーは、現在の呉基地に所属する海上自衛隊の各艦艇や呉教育隊などの陸上部隊で実際に食べられているカレーのレシピに基づき、海上自衛隊の調理員が呉市内の飲食店に直接作り方を伝授し、忠実に味を再現している。つまり、海軍カレーと海自カレーは名前こそ似ているものの、まったく別物なのだ。 なお、一口に海自カレーといっても、部隊ごとに独自のカレーのレシピを持っている。また、A店では「護衛艦うみぎり」のカレー、B店では「潜水艦けんりゅう」のカレーを提供するというように、店舗ごとに提供するカレーがダブらないシステムにしているため、さまざまなカレーが楽しめるのが海自カレーのミソになっているのだ。 実は、海上自衛隊で実際に食べられているカレーを食べられる機会は、呉で海自カレーが始まる前から存在していた。先駆けとなったのは長崎県佐世保市で2013年から毎年行われている「GC(護衛艦カレー)1グランプリ」