昨日の逮捕劇で色々と思い出すことがあった。 サリン事件直後に、麻原ないしオウム真理教を擁護する論説が現れて、もちろん総スカンを食らった。 これはすこぶるわかりやすい単純な、非難の渦だ。 クマ公ハチ公の天然の感性を持ってすれば、それは総スカン当然だ。 ところが、はんちくな言論人もこれに加勢した。しかも徹底的な論戦はなかった。 いかにもソンな、役得のまるでないものだから、適当に発言で、お茶が濁った。 もっとも危なかったのが、3月に亡くなった吉本隆明の発言だった。 今でもこれを、反核異論と併せて鬼の首を取ったかのようにあげつらう、はんちく言論人がたまにいる。 黙ってろ。 吉本は、まず麻原の『生死を超える』という著書にいたく感銘する。サリン事件の数年以上前に出た本だ。 これを踏まえて吉本は麻原は優れた「思想家」だと評した。 その勢いで、思想家が世界的宗教家に言い回しとしては格上げされ、新聞や雑誌が
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