あー、もう死ぬほど欝な気分ですが、明らかにまずい方向に日本の政治が進んでいると感じたので、これについて書かせて頂きます。書いていて嫌な気分になるエントリですが、どうしても書かずにはいられませんので。 まず、問題の記事の紹介から入りますが、読んでうんざりしたのが、この記事です。 ワーキングプア(働く貧困層)の温床とされる日雇い派遣労働をめぐり、舛添厚生労働相が13日、日雇い派遣を原則禁止する方針を示した。秋の臨時国会に労働者派遣法の改正案を提出する方向だ。世論の高まりに押された格好だが、与野党の隔たりは大きく、臨時国会で規制強化がどこまで進むのか不透明だ。 日雇い派遣「原則禁止」、厚労相が法改正を表明 あのですね、厚労省の方々は、この国の労働環境というのが、どういう風に出来ているのか、わかっておられるのでしょうか?そもそも、なんで終身雇用だとか年功序列だとかが、今の不景気の日本でも維持されて
最低賃金法の改正案が、国会で審議されている。労働組合などからは「これではワーキングプア対策にならない」「最賃を一律時給1000円に引き上げろ」などの要求が強い。しかし当ブログでこれまでにも説明したように、最賃規制は労働需要の不足をまねき、失業を増やすおそれが強い。 今回の改正のポイントは、生活保護との「整合性」だが、具体的な金額は規定されておらず、実効性は疑わしい。根本的な問題は、生活保護が働かないで貧しい人を対象にしており、働いても貧しい人を救済する制度がないことだ。働くより生活保護を受けたほうが高い所得を得られ、少しでも働くと生活保護の支給が打ち切られることが、労働のインセンティブをそいでいる。 この問題の解決策も、フリードマンが45年前に提案している。負の所得税である。これは課税最低所得以下の人に最低所得との差額の一定率を政府が支払うものだ。たとえば最低所得を300万円とし、ある
コンビニ 不都合な真実 (ベストセレクト 767) 作者: 月刊「ベルダ」編集部出版社/メーカー: ベストブック発売日: 2007/11/01メディア: 単行本購入: 23人 クリック: 844回この商品を含むブログ (14件) を見る 2ヶ月くらい前にも取り上げたこの本、ネット上で散見される評判は決して悪くないのだが、いつのまにかどの書店でも見かけなくなり、amazonの書評欄もひと月以上前の1件と、完全に忘れ去られている感じになっている。まさかとは思いたくないが・・・・。 コンビニの問題点をあらためてまとめると、以下のように列挙することができるだろう。 (1)従業員を「ワーキングプア」にしている 上記の本でも指摘されている通り、コンビニ企業の莫大な利益は事実上、売れ残った商品や万引きされた商品を店長の給料から天引きする「ロスチャージ」で成り立っている。しかも24時間営業のため、肩書きは
通常国会が始まり、民主党の小沢代表は代表質問で、この国会を「格差是正国会」と位置づけた。自民党の「成長路線」に対抗して「格差是正緊急措置法案」を提出し、最低賃金の引き上げや正社員と非正規社員の同一労働・同一賃金を求めるのだという。まぁ民主党の提出する法案なんてどうせ通るはずもないので、どうでもいいといえばいいのだが、小沢氏が社民党みたいな温情主義を唱えるのは似合わないし、嘘っぽい。この対立が参院選まで続き、最大の政治的争点になりそうなのは憂鬱だ。 たしかに景気が回復しても生活が改善された実感がないことは事実だが、それは格差のせいではない。相対的な指標でみると、日本人は貧しくなっているのだ。日本の1人あたりGDPは、1993年には35,008ドルで世界第1位だったのが、2005年には35,650ドルで、OECD諸国30ヶ国中14位に転落した(国民経済計算確報)。この12年間で、所得はわずか
山形浩生氏から反論(らしきもの)が来た。例によって冗漫でわかりにくいが、彼のいいたいのは要するにこういうことらしい:さて国は国民経済統計を集計して、総生産を発表していますわな。労働者人口もそこそこの精度で発表しています。総生産を労働者の数で割ったら、全国でならした平均生産性は計算できるじゃありませんか。一人頭のGDPってやつですわな。そしてもちろん、国民総生産は国民総所得でもある、なんてことは言うまでもありませんよねえ。 つまりまさに平均的な生産性が平均的な所得を決めてるんじゃありませんか。そしてそれは池田説でも賃金の絶対水準を決めるんでしょ。どこに問題があるのかなあ。ここで彼は「平均生産性」と「平均所得」が存在することを示している。それは当たり前だ。しかし両者が存在することが、どうして前者が後者を決めることになるのだろうか。たとえば同じように全国民の平均身長も存在するが、平均生産性は平
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く