軽減税率 低所得対策の有力な選択肢だ(5月19日付・読売社説) 社会保障・税一体改革の国会審議が、衆院特別委員会で始まった。 消費税率引き上げ関連法案審議の焦点の一つは低所得者の負担を和らげる方策である。 野田首相が特別委員会で、生活必需品などの税率を低く抑える軽減税率について、「与野党間で真摯(しんし)に胸襟を開いて議論を進める」と述べた意味は大きい。軽減税率は有力な選択肢となりうる。議論を深めてもらいたい。 法案に盛り込まれた低所得者対策では、まず消費税率を8%に引き上げる2014年4月の時点で「簡素な給付」として現金を支給する。15年10月に税率を10%とする際には、「給付つき税額控除」という制度を導入する。 給付つき税額控除は、収入が少ない人の所得税を減税し、さらに低所得で所得税がかからない人には現金を支給する仕組みだ。配当や不動産収入などを含め、所得を正確に把握することが制度を適