前回、「プロジェクト・マネジメントの教育について」(2014-01-27)で、“PM教育の第1ステップは、自分たちが持つべきPM能力がどんなものかを考える”ことだと書いた。あるべき姿が決まらなければ、成長の道筋も決まらないからだ。当然のことである。 ところが、自分の組織に必要な『PM能力』というものに関して、どうも誤解が多いようだ。世の中にあるPM標準、たとえばPMBOK Guide (R)や、それに準拠した資格であるPMP(Project Management Professional)の習得が、「あるべき姿」だと想定している人も多い。あるいは、英国発のPRINCE2や、日本のP2Mでもいいが、これら標準書を教科書のように思い込み、その教科書に自分の現実の方をあわせようとする。これは、プロジェクト・マネジメントの標準化活動がもたらした副作用かな、と感じる。 わたし自身もPMPの資格を持っ