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  • キーエンスだろうがマッキンゼーだろうが、長時間労働はよくないんじゃないのか

    今日わたしが問いたいのは、これだ。 「給料がよくて人が望めば、長時間労働は認められるべきなのか」 ブラック企業という言葉が日常的に使われ、定期的に過労死が話題になる日で、長時間労働はだれにとっても身近な問題だ。 働き方改革が叫ばれるのも納得である。 でも当に、長時間労働は許されないのか? 内心、「給料がいいなら長時間働くのは当たり前」「人が望むなら働いてもいいじゃないか」と思っていないか? だから今日、問いかけたいのだ。 「給料がよくて人が望めば、長時間労働は認められるべきか」と。 キーエンスやマッキンゼー社員なら長時間労働で当たり前 この疑問が芽生えたきっかけは、当サイトで公開された2つの記事だ。 ひとつめは、『平均年収2183万円の会社「キーエンス」的に生きるということについて。』。 記事では『キーエンス解剖』というが紹介されており、そこにはこうある。 キーエンスの社員は「

    キーエンスだろうがマッキンゼーだろうが、長時間労働はよくないんじゃないのか
  • 小室直樹に、キリスト教、イスラム教、儒教、仏教の違いを学ぶ。

    おれはこの前、小室直樹のを読んだ。 読んで、「これはなんかすごいぞ」と思った。思って、立て続けに読んだ。これはもう、令和の小室直樹ブームが来るんじゃないかと思った。いや、そんなブームが来るかどうかはしらない。おれのなかでブームが来た。 二重三重の早とちりに独学の限界を思う どのようなブームか。比較宗教学的ななにかだ。 おれは仏教を中心にいろいろなを読んではいた。しかし、小室直樹のを読んで、それこそ、ハッとしたのである。ほかの宗教と比べてどうか、日におけるその場所はどこか。 小室直樹がはたしてどんな一般的な評価を得ている人かおれにはよくわからない。 なにやら右派への接近と言うか、取り込まれみたいなものもあるように思うが、どうにもそんなもの突き抜けたようななにかがあると感じた。 というわけで、おれは数冊の小室直樹ので、「要諦である」と語られたいくつかの要素を、それぞれの宗教、思想に割

    小室直樹に、キリスト教、イスラム教、儒教、仏教の違いを学ぶ。
  • フルマラソンを完走して、限界まで追い込まないと人は壁にすらぶつかれないという事を理解した

    1/29に行われた東京チャレンジマラソンに出場し、完走した。 2021年から始めた毎日10キロ走り続ける生活も1年を超えたが、ひとまずフルマラソン完走という目標を達成できて感無量である。 35キロの壁は分厚かった フルマラソンを完走して最初に思った事の一つは「世の中には体験しないと理解できない世界があるんだなぁ」という事であった。 僕はそれまで人間の限界というのは心肺機能によるものであり、疲れてしまってもう一歩も動けないというのはゼーハーゼーハー言って、ヘトヘトの状態になるものだと思っていた。 だがフルマラソンにおける限界は心肺機能によるものではなかった。 心肺はむしろ余裕シャキシャキである。じゃあ何が僕を追い込んだかというと、脚である。 マラソンの世界では35キロの壁という概念がある。 これは35キロ地点ぐらいから途端にシンドくなるぞという警告であり、それをもって多くのベテランは 「最初

    フルマラソンを完走して、限界まで追い込まないと人は壁にすらぶつかれないという事を理解した
  • 文章が読めない人のなかには「文章をちゃんと読まなくてもいい」と思っている人が結構いる

    先日、当サイトで『正確に文章が読めない人の話。』という記事が公開され、たくさんの人に読まれていた。 記事中では、読めないのは読み飛ばしや勝手な解釈が要因であることが多く、文字で認識するのが苦手な人には音声(声)で伝達するほうがいい、と締められている。 たしかに、連絡事項をすべて書いたにもかかわらず、「あれ、そんなこと書いてありましたっけ?」と言われたり、「すみません、ちゃんと読んでませんでした」と謝られることはある。 いくら丁寧に書いても、相手が読んでくれないことにはどうしようもない。 困ったものだ。 でもね、知ってるんです。 文章が読めない人のなかには、結構な割合で、「文章をちゃんと読まなくてもいい」と思っている人がいることを。 漢字が読めなくても気にしないゲーム実況者たち わたしはゲームが好きで、よくゲーム実況(ゲームしている様子を配信しているもの)を見ている。 そこで驚くのが、漢字が

    文章が読めない人のなかには「文章をちゃんと読まなくてもいい」と思っている人が結構いる
  • 「自己啓発」や「自己実現」の次に、どのような価値観が到来するのか?

    先月下旬、「自分のやりたいことをやったほうが良いという考えが時代遅れになり」「そうでない価値観に変わるのではないか?」といったツイートを見かけた。 自己啓発や自己実現の時代のネクストは何か? といった話でもあったため、個人的に強い興味をおぼえた。 今後20年で「人は、自分のやりたいことをやったほうが良い」という考えが流行らなくなり、別の価値観になりそうな気がしてます。 ここが戦後アメリカからはじまった自己啓発ブームの終着点かもしれない。 — けんすう (@kensuu) 2023年1月22日 このツイートだけでは、投稿主であるけんすうさんの考えはわかりにくいかもしれない。が、その後の投稿には 「自分のやりたいことをやったほうが良いけれども自分のやりたいことがわからない人が大勢いる」 「能力主義の公正性がはっきりしなくなってきている」 とも書かれていて、個人主義に根差した現在の競争社会とその

    「自己啓発」や「自己実現」の次に、どのような価値観が到来するのか?
  • 「専門家としては、はるか昔に旬を過ぎている上司」のもとで起きる悲劇の話。

    最近では、仕事が専門化してきているので、「上司より現場の部下のほうが専門能力が高い」という傾向が強くなっている。 一昔前は、そこまで普通ではなかった。 例えば定型事務、工場での作業などは、必要な知識が大きく変化しないので「経験が長い人」のほうが有利だった。 あるいは訪問営業なども「顧客とのつながりが濃い」経験年数が長い人物が、仕事の成果を出しやすい。 しかし、昨今の非定型業務、例えばシステム開発、マーケティング、データ分析、新規事業の立ち上げなどの仕事では、一概にそうとは言えない。 「その場での課題解決力が重要な仕事」では、地位や経験年数によらず、最新技術・アイデアの創出・新しい技術への適応スピードなどに優れている「つねに学習し続けている人物」が、圧倒的に能力面で高くなる。 例えば、医師の世界でも、このような傾向が見られる。 ハーバード・メディカルスクールの研究チームは、医師が提供する治療

    「専門家としては、はるか昔に旬を過ぎている上司」のもとで起きる悲劇の話。
  • 行動する人と、行動せずに後悔する人のたった1つの違い

    ウクライナで、ロシア軍が「督戦隊」を投入したことが話題になっている。 戦意の低い兵士を見つけたら背中から撃ち殺すことで戦闘を強要する、これ以上はない頭のおかしな組織だ。 先の大戦中にも旧ソ連や中国軍で見られた「組織マネジメント」だが、まさか21世紀の世界にもこんな指導者がいるものなのか…。 この報道を受け、SNS上などで見かける意見はざっと、以下のようなものだろうか。 「こんな事されて、ロシア兵はなんで督戦隊を攻撃しないんだ?死ぬよりマシじゃん」 「俺なら仲間とそいつら攻撃して降伏するわ」 言ってることはその通りだし、私だって同じ目に遭ったらきっと同じことを考えるはずだ。 しかし断言してもいいが、人間はこんな状態に追い込まれてもなお、圧倒的多数が何もできないままに理不尽に背中を撃たれ、命を落とす。 だからこそ、モラルがぶっ壊れている指導者はこんなクソみたいな戦術に“合理性”を見い出し、歴史

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  • アフリカの「若者の失業率60%」の国に行ったら、「日本人はよく働く」の意味がようやくわかった

    10月の終わりから、11月の頭にかけ、知人の紹介でアフリカの「ジブチ」に行ってきた。 変わった体験をしたので、レポートしたい。なお記事に書かれていることは事実に基づいてはいるが、あくまでも私見だ。 ジブチは、アフリカ東部の小さな国で、面積は四国の約1.3倍だが、人口はたったの100万人。 国土はほとんど砂漠で、「世界で最も暑い国」の一つと言われている。 農業に向いている国土ではないので、料の自給率はたったの3%。 輸入がストップすると飢えてしまう。 入国にビザが必要で、日人はほとんどいないが、自衛隊がソマリアの海賊から船を守るという名目で派遣されており、唯一の海外自衛隊拠点がある国だ。 他にもジブチにはアメリカ軍、フランス軍、イタリア軍、そして中国軍が駐留しており、巧みな外交と絶妙な軍事バランスの上に国防が成り立っている。 なお、ジブチでは東洋人と言えば、中国人らしい。 街を歩いてい

    アフリカの「若者の失業率60%」の国に行ったら、「日本人はよく働く」の意味がようやくわかった
  • 私が教わった「相手の話をうまく整理する技術」とは。

    相談があるのだけど……」と知人友人から持ち掛けられて、親切心から「アドバイス」をしてあげた。 でも、全く相手に響かず、「なんで言うとおりにやらないの」と、逆に相手を責めてしまい、何の解決にもならなかった。 そんな経験のある人はいないでしょうか。 私は死ぬほどあります。 そんな失敗から、徐々に私は「人からの相談」について、考えを改めざるを得ませんでした。 実際、「アドバイスの欲しい人」は当に少ないのです。 多くの人が求めているのは、「黙って話を聞いてくれる人」であって、あれこれと改善案を考えてくれる人ではありません。 しかも、もっと悪いことに親切心からの「改善策」「アドバイス」はむしろ、「なんでこんなこともやってないの?」という批判だと受け止める相談者も少なくありません。 「◯◯してください」や「◯◯すべきです」といった直接表現はまず、誤解されて伝わるのです。 そして、非難されている、と

    私が教わった「相手の話をうまく整理する技術」とは。
  • わかりやすく話すためには「話しすぎない」というスキルが必要。

    なかなか、わかりやすく話せない…という方は多いかもしれません。 それどころかむしろ訓練を受けていない、ほとんどの人の話は、論理的でもなく、筋道も通っておらず、「わかりにくい」のが普通なのでしょう。 ただ、プライベートでは、それほど「話のわかりやすさ」を問われません。 何となくその場の雰囲気で、皆、うなずいてくれるからです。 「ま、言ってることはわかんないけど、追及するのも面倒だからいいや」とか 「大したこと言ってるわけじゃなさそうだから、適当に笑っておこう」とか。 通常、多少の分かりにくさは、すべて無視されてしまいますから、支障はないのです。 仕事では「話のわかりやすさ」は死活問題 しかし、仕事においては少々事情が異なります。 理解不足が、場合によっては責任問題に発展することもありますから、「面倒だから、まあ流しておけばいいや」では済まされません。 基的には、相手の話を細大漏らさず理解す

    わかりやすく話すためには「話しすぎない」というスキルが必要。
  • 将棋観戦の面白さについて話す。

    おれと将棋 おれは前に、なぜ野球を観戦するのか自問自答した。 今度は将棋について考えてみたい。おれはこのごろ、将棋のタイトル戦などをネット配信でよく見ている。 なぜ、他人の指す将棋おもしろいのか。よくわからないので考えてみたい。 ……という話をする前に、おれの将棋歴のようなものを明かしておく。 おれと将棋との出会い早かった。なぜなら、父が将棋の愛好家であったからだ。どの程度の愛好家であったかは説明しにくい。免状がないからだ。 とはいえ、アマ初段以上ではなかったかとは思う。当人はそう言っていたように思う。もうちょっと強かったかもしれない。そのあたりは推測である。でもまあ、将棋に関する「も」多く所持していたし、一人で棋譜を並べたりしていることもあったし、そこそやれたんだと思う。 とはいえ、アマ初段以上だろうとしても、人に、子供に教えられるかは別の話である。家に脚付きの将棋盤があるからといっ

    将棋観戦の面白さについて話す。
  • たいていの一般人は買い物には「コスパ」が重要で、企業の理念になんて、これっぽっちも興味がない。

    93%→44% 47%→67.4% さて、これはなんの数字だろう。 さっそく種を明かすと、これはドイツの人の「品を買う基準」の統計結果だ。 ロシアによるウクライナ侵攻前の2月末~3月頭にかけてのアンケートでは、品を買う基準は「味」と答えた人は93%、「価格」と答えた人は47%。 しかし4か月後、7月のようすを見てみると、「価格」が67.4%で「味」が44%と、価値観は大きく変化した。 ドイツ品価格が高騰、消費者は味よりも価格を重視(ドイツウクライナロシア) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース – ジェトロ (jetro.go.jp) 元ソース→https://www.bve-online.de/presse/pressemitteilungen/pm-180722-lebensmittelpreise-deutsche-sorgen-sich-und-achten-me

    たいていの一般人は買い物には「コスパ」が重要で、企業の理念になんて、これっぽっちも興味がない。
  • 実力も謙虚さもない年配者は、もう居場所がない。

    年功序列が衰退し、年下の上司を持つことが特に珍しくない時代になった。 マンパワーグループの調査*1によれば、直近3年以内に転職した35歳から55歳の正社員の約7割に「年下の上司」がいるという。 その「年下上司」について、よく言われることの一つが、「一緒に働きづらい」だ。 調査によってばらつきがあるが、上のマンパワーグループの調査では、約3割の人が、「年下と働きづらいと感じた」とされている。また、エン・ジャパンの調査では、約6割の人が「年下と働きづらい」*2と言っている。 正直なところ、これが「年下だから」働きづらいのか、それとも、こんな価値観の人は「相手が誰だろうと、働きづらさを感じる」のか、原因を切り分けるのは難しい。 ただ、エン・ジャパンの調査におけるコメントを見ると、一定数の人が「年上ならまだ我慢できるが、年下で自分より高い地位の人と働くのは嫌」と考えているのだと読み取れる。 『若い

    実力も謙虚さもない年配者は、もう居場所がない。
  • 出版社勤務時代、自己啓発書でバカになってしまう人たちを山ほど見た。

    『読むだけでキャリア形成が加速する! GAFAグローバルリーダーの時間管理ノート』 『承認欲求は”他愛”で満たす。子宮を開く美の女神・イシュタル直伝”与えて10倍返ってくる生き方”』 『親ガチャ外して学校に馴染めず社会からも見放された俺ニキの”年収1000万突破”ニートスキル』 ーー以上は筆者がいま適当に考えた自己啓発書のタイトルであり、現実には存在しない。 もっとも、巷にはこの種のが腐るほどあり、ブックオフなどに行けば100円コーナーに山積みになっていることから、人生仕事に迷いを持った時、手にとってしまう方は少なくないかもしれない。 では、あなたが友人宅を訪れた時、棚にこういった啓発書が並んでいたら、果たしてどう感じるだろうか? 必死だな、頑張ってるな、金の無駄だな等々、考えは人それぞれだろう。 だが、筆者の場合、親しくない方なら見ないふりをする。 そして、大事な人なら、「今すぐこ

    出版社勤務時代、自己啓発書でバカになってしまう人たちを山ほど見た。
  • 勝ち組にしか未来のない人生100年社会は、個人より社会が間違っているんじゃないの?

    「私たちはどう年を取るのが望ましいか?」 いつの時代にもこうした問いはあっただろうし、私もずっと問い続けている。 これからの世の中、どう年を取っていけばいいのかわかった気がしない。 そうしたなか、最近、気になるに出会った。それを紹介しながら、高度な資主義と高度な高齢化社会の組み合わせについて書いてみる。 100年時代の人生戦略を語った『ライフシフト』 まず、を紹介しよう。 今回出会ったはリンダ・グラットン/アンドリュー・スコットという二人のロンドンビジネススクール教授が著した『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』というだ。 書はまず、従来までのエイジングを教育のステージ・仕事のステージ・引退のステージの3ステージ構成とみなし、それが時代遅れになっていると指摘する。 確かに。寿命が延びて就労期間も延びたのだから、若い頃に教育を受けたきり何も学ばなければ、働き口は狭くなり

    勝ち組にしか未来のない人生100年社会は、個人より社会が間違っているんじゃないの?
  • 「とりあえずやってみて」とか「まずは自分で考えて」が、今の若者に響かない理由。

    わたしはアルバイト時代、「とりあえずやってみて」「まずは自分で考えて」と言われるのが大嫌いだった。 とりあえずやっても、わからないことがたくさん出てきて途方に暮れるし、自分で考えたところで、それでいいかだれかにお墨付きをもらわないと行動に移しづらい。 どうすればいいのか知ってるんだから、教えてくれればいいじゃん。 とりあえずやってもどうせ失敗してやり直しだし、自分で考えてやっても上の人にいろいろなおされて結局相手の希望通りにさせられるなら、最初から教えてよ。 そう思う。 でもこの思考回路は、「最近の若者はすぐ答えを知りたがる」と、上の世代の人たちからはすこぶる評判が悪い。 「自分でやろうとせず他人に甘え、楽をしようとしている」と受け取られるからだ。 でも、「とりあえずやってみて」が若者に響かないのには、相応の理由があるんだよなぁ。 「無駄なく最短ルートで成長したい」若者たち 「世代論」につ

    「とりあえずやってみて」とか「まずは自分で考えて」が、今の若者に響かない理由。
  • 知識を詰め込みまくると、知識が勝手に動き出すようになる

    「勉強なんてしても無駄だ。なんの役にも立たない」 よくこのような事をいう人がいる。 この意見に対しては色々な反論の仕方があるだろう。実際に役立った勉強の例を持ち出す人もいるだろうし、不勉強で被った被害の例をあげる人もいるだろう。 僕も一応医者をやっているわけなので、この手の意見に色々な反論は思いつく。 思いつくのだが…そういう具体的な話を用いるまでもなく、このような意見をいう人は「知識が勝手に有機的にくっついて、動き出すという経験をしたことがないのだろうな」と思う。 だってこれを一度経験したら、面白すぎてとてもじゃないけど勉強が無駄だなんて思わないだろうから。 この体験の面白さを知らずに勉強嫌いでいるのは勿体ないので、今日は具体例を用いて勉強の面白さ、そして仕事の面白さと個性についてアレコレ書いていこうかと思う。 最初に勉強の面白さを見いだせたのは確か中学校の数学だったように思う。 それま

    知識を詰め込みまくると、知識が勝手に動き出すようになる
  • 『シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感』も人間性。

    「シャーデンフロイデ」。ネットで知った言葉だ。いつ知ったかは忘れた。 いろいろな言語それぞれに特有の表現として、ほかの言語に一言で訳せない言葉がある。 そういう一群の言葉のなかで取り上げられることがあるのが「シャーデンフロイデ」だ。ドイツ語だ。Schadenfreudeと書くらしい。ともかく、シャーデンフロイデという言葉とおおよその意味を知っている人は多いと思う。 が、おれはちょっと詳しく知りたいと思った。思って『シャーデンフロイデ』のタイトルがついた翻訳ものの単行が目に入った。 「うむ、読むか……」と思った。のだけれど、ちょっと離れたところに新書で『シャーデンフロイデ』というタイトルのも見つけた。おれは迷わず新書を手に取った。だって、新書なら簡単に読めるじゃないの。 中野信子『シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感』 そのが、中野信子著『シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろ

    『シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感』も人間性。
  • ド田舎と大都会の間には、「世界」が感じられるぐらいには豊かな領域がまだまだある

    東京と田舎、東京と地方を見比べ、どちらかを称賛したり罵倒したりする言説はネット上では事欠かない。 そうした時、東京を持ちあげたい人は田舎や地方は不便だと腐し、東京を悪く言いたい人は一極集中だ、お受験地獄だ、土地代の高騰だのを挙げる。 田舎や地方は自然に触れやすく、大都市圏は自然に触れにくい、といった言い草もありがちだ。 当は、首都圏でも案外自然には触れやすく、田舎や地方でも意外と自然に触れにくいものなのだが。 東京への一極集中が再び始まった -日経ビジネス たとえば日経ビジネス『東京への一極集中が再び始まった』という記事がアップロードされた時にも、記事に言及していた人の多くが東京と地方、とりわけ大都市圏と田舎を比較していたのをよく覚えている。 そうした比較の多くは、地方の国道沿いで暮らしている私の肌感覚には馴染まないものだった。 東京と地方を比較する言葉には、重要な中間項が抜けていると私

    ド田舎と大都会の間には、「世界」が感じられるぐらいには豊かな領域がまだまだある
  • 「便利になる」だけでは人は動かないし、「当事者意識をもってくれる人」はめちゃ貴重だという話

    この記事で書きたいことは、大筋下記のようなことです。 ・「これは問題だ」「だから改善したい」と、自分ごととして真剣に考えてくれる人というのは極めて希少です ・ただ「便利になる」というだけでは誰も動かないし、どんなにいいものを作っても使ってもらえません ・当事者意識を「持ってもらう」ということは基的に出来ません ・当事者意識を持っている人を別に探し出すことで、なんとか状況を打開出来る場合もあります ・だから、「この人は当事者意識を持ってくれている/くれていない」を嗅ぎ分ける能力はとても重要です よろしくお願いします。 さて、書きたいことは最初に全部書いてしまったので、後はざっくばらんにいきましょう。 以前にも書いたことがありますが、私はかつて、システム開発の会社に勤めていました。 社員数は4桁に届かないくらいで、SI案件とSES案件が大体半々くらい、自社業務と客先常駐も大体半々くらいという

    「便利になる」だけでは人は動かないし、「当事者意識をもってくれる人」はめちゃ貴重だという話