夫婦すれ違いの悲劇 大阪市淀川区の住宅で1月、調理師浜田誠容疑者(42)が500万円の借金を苦に妻子3人を殺害し、無理心中を図った事件で、同容疑者宅には約2000万円の預金があったことが、大阪府警淀川署の調べでわかった。妻の早智子さん(42)が「子どもの学費に」と浜田容疑者に内緒で蓄えていたといい、同容疑者も借金を妻に打ち明けていなかった。事件発生から24日で1か月。夫婦の〈すれ違い〉が招いた痛ましい事件に、捜査員らはやり切れなさを募らせている。 (社会部 中田敦之) 浜田容疑者が犯行に及んだのは1月24日未明。就寝中の早智子さんと中学3年の長男・優希君(15)、小学6年の長女・愛香さん(12)の首を絞め、殺害した。その数時間後、浜田容疑者は「職場に迷惑はかけられない」と同市内の飲食店に出勤。仕込みなどをした後、インターネットカフェに行き、カッターナイフで手首を切ったが死にきれず、25