「獣の奏者」などのファンタジーで知られる作家で、文化人類学者の上橋(うえはし)菜穂子(なほこ)さん(51)が24日、国際アンデルセン賞の作家賞に選ばれた。日本国際児童図書評議会(JBBY)に同日、連絡が入った。「児童文学のノーベル賞」と言われるアンデルセン賞。その作家賞を日本人が受けたのは、1994年のまど・みちおさん以来、2人目となる。 アンデルセン賞は国際児童図書評議会(IBBY、本部・スイス)の主催。児童文学に貢献してきた作家の功績に対し、2年ごとに贈られる。日本人では画家賞を赤羽末吉さんと安野光雅さんが受賞している。 上橋さんの「獣の奏者」や「精霊の守り人」シリーズは、世界各地で翻訳。JBBYによると、民族や国家の衝突など普遍性のあるテーマや、精緻(せいち)な描写が国際的にも高く評価されているという。 受賞の連絡を受けた上橋さんは「夢を見ているよう。これまでずっと、生まれ落ちた世界