『お葬式』『マルサの女』など数々の映画作品を残した伊丹十三。しかし伊丹が当時の男性には珍しく、フェミニズム的視点を持っていたことはあまり語られていない。漫画家の瀧波ユカリが、伊丹の魅力やエッセイに残された先進的な発言を振り返る。 ◆◆◆ 私、伊丹十三が大好きなんです。そう言うと映画のファンだと思われて、どの作品が好き?って聞かれたりするんですが、そういうことじゃないんです。伊丹十三が好きなんです。なぜかというと、伊丹十三はバキバキのフェミニストだからです。 警戒しながらページをめくると… 出会いは古本屋、私は20代前半でした。『再び女たちよ!』というタイトルの文庫本。「伊丹十三って、何年か前に亡くなった映画監督だよな。『マルサの女』の人だっけ? 映画は見たことないしどんな人か知らないけど、このタイトルだもの、きっとえらそうなことを書いているんだろうな!」とギンギンに警戒しながらページをめく
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