既存の体制は、音楽を作れるのは一部のプロだけ――という前提を元に構築されている。作家は、楽曲の著作権を、音楽出版社に譲渡。出版社はその一部を日本音楽著作権協会(JASRAC)など著作権管理団体に信託し、楽曲が利用されれば管理団体は使用料を徴収して出版社に渡し、出版社が作家に還元する――という流れだ。 ミクのイラストは、非商用で公序良俗に反しない限り、原則、2次創作OKだ。伊藤社長は「著作権の考え方は、“全部ダメ”とした上で、一部の利用をOKする『原則NG』のモデルだが、われわれが試しているのはその逆、『原則OK』のモデルをどう作るか。“疑似フェアユース”を試しているようなもの」と話す 曲作りに人手とコストがかかるプロ作品の場合は、この仕組みが有効だ。作家はレコード会社や出版社と協力しながらトレンドを意識した楽曲を制作。歌手を探し、設備の整ったスタジオで原盤を製作し、CDをプレスし、広く全国
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