NIKEのCMを考える。「黒人はレイプ魔だ」は差別だとして、「ある黒人をレイプ魔として描くこと」は差別なのか?
ここにひとり子供がいるとしよう。早熟、聡明、その歳で世界の秘密は大方知り尽くしたと思い込んでいる子。つまりこの世は退屈な劇場、日々似たような劇が演じられるばかり、そう易々と見抜いたつもりになって、早くも人生に飽き始めたようすの十二歳。 さて、もしこの子に一編の物語を差し出し、世界の広さを思い知らせてやりたいとするなら、あなたはどんな話を選ぶだろうか? 現代文学の皮肉な一作? 本格推理の晦渋な名作? それともその年最高のベストセラー? ぼくなら、そう、入江君人の最新作『王女コクランと願いの悪魔』を手渡して反応を待ってみたい。作者自ら最高傑作と語るこの一作は、波瀾万丈、抱腹絶倒、喜劇にして悲劇、小説を読むことの魔法に充ちている。
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