中国政府は1日、中国を訪問した日本人記者団を甘粛省蘭州市にある砂漠の緑化事業の現場に案内した。事業は小渕恵三元首相が1999年に創設した「日中緑化交流基金」を活用しているもので、中国側は「日中の協力関係の成果だ」とアピール。今回の記者訪中団も、中国政府が久々に招(しょう)聘(へい)を再開したもので、日本側との関係改善を急ぐ習近平政権の姿勢がにじみ出ている。 訪中団が案内されたのは、蘭州市七里河区で2006年から続く緑化事業の現場。区の担当者によると、日本政府は05年から緑化事業に毎年700万円を寄付しているという。 事業は砂漠化が進んだ荒野に毎年約4万本ずつ植林するもので、毎年8月には秋田県林業育成協会の関係者が訪中し、植林しているという。 担当者は「日本人が木を植えるのを見て感動した。ともに努力した成果が出ている」と語った。 日中両政府はこれまで、年1回のペースで相互に記者団を招聘してい