「死」について、猫も考えていますよね。きっと、絶対。いえ、考えてなくても、感じているはずですよね。ずっと傍で暮らしていた猫の匂いやモフモフや足音や鳴き声や寄り添ったときの身体の温かさを。それらを感じられなくなったときの寂しさを。 花は陽の当たるところ水のあるところに素直に咲いている。そしてまた、陽の当たるところ水のあるところを奪い合って咲いている。辛いとか怖いとか疲れたとか、なにも言わずに咲いている。花も「死」について考えているんでしょうか。 わたしたちは「死」を知っています。老いも知っています。鏡は残酷です。なんの遠慮も忖度もなく老いた自分をそのまま見せてくれます。でも… 鏡が残酷なのではなくて、以前の自分と今の自分とを比べてしまう自分が残酷さを感じさせている、きっとそうだと思います。 老いることには何の問題もない、と思います。それを問題とするのは社会であったり、医療であったりするのでし