事故で手足を3本失った山田千紘さん(30)は障害等級が最も重度な1級だが、「障害年金」を受給できていない。保険料の納付義務が生じる20歳になった後、定められた期間分を納付していなかったためだ。 「もちろん僕に落ち度がある」という山田さん。代償は大きかった。障害基礎年金の受給額は年額約97万円。障害がある中で何かとお金はかかる。手足を失った絶望に加え、金銭面での不安ものしかかった。山田さんが当時を振り返り、その後前向きになるまでの気持ちの変化を語る。 【連載】山田千紘の「プラスを数える」~手足3本失った僕が気づいたこと~ (この連載では、身体障害の当事者である山田千紘さんが社会や日常の中で気づいたことなどを、自身の視点から述べています。) 病院に来て泣きながら話した母 19歳の時に家庭の事情で大学を中退した後、半年ほどのアルバイト生活を経て、ケーブルテレビの会社に就職しました。20歳になって