「これながいきの薬ある.のむよろしい.」――この台詞を見ただけで中国人が思い浮かぶ人は多いだろう.だが現実の中国人は今こんな話し方をしない.フィクションの中で中国人を表象するこうした言葉遣いは,実在した話し方が元になっているのか.また歴史的にどのようにして中国人と結びつけられるようになったのだろうか. 序 章 〈アルヨことば〉にまつわる疑問 第一章 宮沢賢治は「支那人」を見たか 第二章 横浜ことばとその時代 第三章 〈アルヨことば〉の完成 第四章 満洲ピジンをめぐって 第五章 戦後の〈アルヨことば〉 終 章 「鬼子(グイズ)」たちのことば 金水 敏(きんすい さとし) 大阪大学大学院文学研究科教授. 1956年4月大阪生まれ.1982年東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学.大阪女子大学助教授,神戸大学助教授を経て,2001年より現職.日本語文法の歴史的変化と役割語(言語のステレオタイプ
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