2020年1~3月期の国内総生産(GDP)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で内需、外需ともに総崩れとなった。だが、影響が本格化するのは4~6月期で、さらなる落ち込みは避けられない。感染の再拡大を防ぐには経済活動再開を慎重に進めざるを得ず、正常化には時間がかかりそうだ。 外出自粛で個人消費激減 5月中旬、東京・上野のアメ横商店街にある高級腕時計販売店「サテンドール」。2月ごろまで訪日外国人観光客らでにぎわっていた店内に客の姿はまばらだった。3月以降、客が減り始め、4月の売り上げは前年同月の半分以下。五十嵐靖知社長は「ぜいたく品の消費が元に戻るのは相当時間がかかるだろう」と肩を落とす。 GDPの約6割を占める個人消費は1~3月期、前期比0・7%減と2四半期連続で減少した。新型コロナの感染拡大を防ぐための外出自粛が広がり、不要不急とされる買い物が大きく減ったためだ。 飲食店はさらに厳しい経営