タグ

ブックマーク / econ101.jp (17)

  • ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)

    [Noah Smith, “Japan’s living standards are too low,” Noahpinion, May 24, 2022] 働きづめでも報われない国 日からこんにちはこんにちは! 2週間の旅行でこっちにきてて,せっかくだから日について何か記事を書こうと思う.まずは,経済の話からはじめよう. たいていの人たちが日について最初に気づくのは,各地の都市がいかにすばらしいかってことだ.とりわけ東京は,現代の驚異だ.キレイに刈り込まれた木々に取り囲まれて,設計のしっかりしたぴかぴかのビル群がそびえたっている.レストランやお店や各種の娯楽は目眩がするほど数知れず,どれもこれもすばらしい.どこも混み合ってるけれど,それでいていつもなぜか静謐を感じさせる.そして,ほんの数分歩けば電車の駅にたどり着いて,そこからどこでも必要な場所に向かえる.他のどんな国もおよばない

    ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)
    wkoichi
    wkoichi 2022/05/24
  • ブレット・ライネ 「1932~33年にソ連邦を襲った大飢饉でウクライナ人の死亡率がとりわけ高かったのはなぜ?」(NBERダイジェスト 2021年10月号)

    ●Brett M. Rhyne, “The Disproportionate Death of Ukrainians in the Soviet Great Famine”(The Digest, No. 10, October 2021) 1933年にウクライナ国内で飢饉が原因で亡くなったウクライナ人のうちの92%が、ソビエト政府によるウクライナ人への敵意のある政策が原因で餓死に追いやられた可能性がある。 1930年代初頭にソ連邦を襲った大飢饉では、ウクライナ人の死亡率が(ソ連邦内で多数派を占めていた)ロシア人の死亡率よりもずっと高かった。それはなぜなのだろうか? アンドレイ・マルケヴィッチ(Andrei Markevich)&ナタリア・ナウメンコ(Natalya Naumenko)&ナンシー・チェン(Nancy Qian)の三人の共著論文――“The Political-Economi

    ブレット・ライネ 「1932~33年にソ連邦を襲った大飢饉でウクライナ人の死亡率がとりわけ高かったのはなぜ?」(NBERダイジェスト 2021年10月号)
    wkoichi
    wkoichi 2022/02/25
    “1933年にウクライナ国内で飢饉が原因で亡くなったウクライナ人のうちの92%が、ソビエト政府によるウクライナ人への敵意のある政策が原因で餓死に追いやられた可能性がある。 ”
  • ブランコ・ミラノヴィッチ「不平等と新型コロナウイルス」(2020年9月15日)

    Inequalities and Covid-19 Posted by Branko Milanovic on Tuesday, September 15, 2020 不平等というのは様々である。所得と富の格差だけではなく、性別、人種、年齢、国内の地域単位などにおいても不平等は存在している。ニューヨークのような街を散歩していると、あるエリアから別のエリアへと歩いただけで格差が見て取れる。 そのため、(様々な形での)不平等とパンデミックの影響にしばしば関連性が見られるのは特に不思議なことではない。私が思うに、これはアメリカにおいて非常に明白であるが、おそらく南アフリカやペルー、チリ、ブラジル、インドと言った甚大な被害を受けた他の国においても同じである。 アメリカにおける健康格差の問題はよく知られた話である。オバマケアの後ですら3000万人近くのアメリカ人が未だ健康保険に加入していない。多くの

    ブランコ・ミラノヴィッチ「不平等と新型コロナウイルス」(2020年9月15日)
    wkoichi
    wkoichi 2020/09/26
  • ボウルズ&カーリン「COVID-19物語で次にくる戦い」(VoxEU, 2020年4月10日)

    [Samuel Bowles & Wendy Carlin, “The coming battle for the COVID-19 narrative,” VoxEU, April 10, 2020] 大恐慌や第二次世界大戦は,経済や公共政策についての考え方を変えた.同じく,COVID-19 パンデミックも(気候変動とならんで)同様だ.変わるのは,セミナーや政策シンクタンクの考え方だけではない.ふつうの人々が生計や将来について語る日常の言葉も変わることだろう.政策のさまざまな選択肢がなす政府 vs. 市場の尺度では,左寄りの〔政府重視の〕方向への移行が促されるだろう.だが,もっと重要なのは次の点だ――そうした政府 vs. 市場という一次元の尺度に選択肢を並べる時代錯誤なメニューに替わって,コンプライアンスと物質的な利益を超えた社会的な価値を用いたアプローチが取り込まれるかもしれない. 気

    ボウルズ&カーリン「COVID-19物語で次にくる戦い」(VoxEU, 2020年4月10日)
    wkoichi
    wkoichi 2020/04/19
  • ピーター・ターチン「イタリアは峠を超えた:公衆衛生政策はCOVID-19を止めるのにどのくらい効果的か? その2」(2020年4月1日)

    Italy Turns the Corner Posted by Peter Turchin on April 01, 2020 〔訳注:エントリはコロナ危機を分析しているピーター・ターチンによる一連のエントリの第2回目のエントリである。分析の基礎なっているモデルは第1回目のエントリ「公衆衛生政策はCOVID-19を止めるのにどのくらい効果的か」で説明されている。最初のエントリを読んでない読者は、このエントリを読む前に第1回から順番で読むことを推奨する。〕 先週、私はイタリアにおけるCOVID-19の流行を分析したが、非常に気が滅入るような結果が出た。政府があらゆる政策を行ったにもかかわらず、その政策が変化をもたらしている兆候が見られなかったからだ。感染症の流行はまだ指数関数的に拡大しており、感染症がもたらした総死亡者数に悲惨な影響を及ぼしていた。 様々な国におけるCOVID-19の動態

    ピーター・ターチン「イタリアは峠を超えた:公衆衛生政策はCOVID-19を止めるのにどのくらい効果的か? その2」(2020年4月1日)
    wkoichi
    wkoichi 2020/04/05
  • アレックス・タバロック「原発は人命を救う」(2020年1月4日)

    [Alex Tabarrok, “Nuclear Energy Saves Lives,” Marginal Revolution, January 4, 2020] 福島の事故を受けてドイツでは原子力発電所を閉鎖した.これによって,大気汚染が増加して数千もの人たちが亡くなり,数十億ドルのコストが生じている.「ドイツの原発廃止による私的コストと外的コスト」について,Stephen Jarvis, Olivier Deschenes & Akshaya Jha の論文はこう述べている: 2011年の福島原発事故を受けて,ドイツの当局は前例のない決断を下した:(1) 国内にある原子力発電所のほぼ半数を即時停止し,(2) 残る原子力発電所のすべてを2022年までに廃止する,という決断だ.この決定によって生じた経済的コストと環境コストの全体像を我々は数量化する.稿の分析からは,原子力発電所の廃止

    アレックス・タバロック「原発は人命を救う」(2020年1月4日)
    wkoichi
    wkoichi 2020/01/08
    “福島の事故を受けてドイツでは原子力発電所を閉鎖した.これによって,大気汚染が増加して数千もの人たちが亡くなり,数十億ドルのコストが生じている.”
  • ピーター・ターチン「繁栄の終焉:実質賃金は1970年代になぜ上昇が止まったのだろう?」(2013年4月4日)

    ピーター・ターチン「繁栄の終焉:実質賃金は1970年代になぜ上昇が止まったのだろう?」(2013年4月4日) The End of Prosperity: Why Did Real Wages Stop Growing in the 1970s? Posted by Peter Turchin on April 04, 2013 1970年代に何かが起こっている。以下のグラフを見てみよう。 20世紀のほとんどの間――1970年代まで――アメリカにおいて労働者の賃金は、インフレよりも非常に速く成長した。1927年以降半世紀の間に、未熟練労働者の実質賃金は3.5倍、製造業労働者の賃金はインフレ調整したドル換算で4倍に上昇している。その後、折れたような低下が到来している。去年2012年だと、未熟練労働者と製造業労働者の実質賃金は1978年よりむしろ低下しているのだ。 どんな分析でも――貧困レベル

    ピーター・ターチン「繁栄の終焉:実質賃金は1970年代になぜ上昇が止まったのだろう?」(2013年4月4日)
    wkoichi
    wkoichi 2019/12/22
  • ビル・ミッチェル 「日本、またも消費税ダイブ」(2019年9月30日)

    ビル・ミッチェルの記事一覧はここ。 Bill Mitchell, “Japan about to walk the plank – again – “,  – Modern Monetary Theory, October 29, 2019. またしても日はわざわざ自分から痛い目に合おうとしている。政府が2019年10月1日に消費税をさらに2%引き上げると決めたという。つまり消費税が8%から10%に引き上げられる。最新の情報で見えてくるのはは、日政府は過去の経験を気にしている。これまで「反」財政赤字のテロリストによって「財政破綻が近いぞ」と信じ込まされれるたびに、消費支出が激減し、それを補うために赤字をさらに増やして対応しなければならなかった経験があるからだ。 しかし。増税に伴って非政府部門の購買力が大幅に低下することを相殺するためと、政府は恒久的あるいは一時的な支出措置などを慎重にす

    ビル・ミッチェル 「日本、またも消費税ダイブ」(2019年9月30日)
    wkoichi
    wkoichi 2019/11/01
  • アンドルー・ポター「サッカーのダイビング問題の解決方法」(2018年6月22日)

    How to solve the problem of diving in soccer Posted by Andrew Potter on June 22, 2018 | culture サッカーワールドカップで、ダイビング(ないし「シミュレーション」)が、美しい試合に悪影響を与えているとの別の関心事が沸き立っている。4年ごとに、普段は競技に無関心なニワカサッカーファン達が熱狂し、そのニワカ達は突如皆して、世界最高のサッカー選手達の一角に多量のイカサマ師がいることに気づくのだ。 今回のワールド・カップもいざ滞りなく始まったのだが、1週間経過した後、突っ伏し倒れ、身悶え、苦悶、転げ回り、体のくねらせ、倒れ込む、といった騙すような選手の挙動によって試合が定期的に中断する恒例行事が起こった。これ受けて、我々は毎度の疑問が沸き立っている。「もしなんらかの対処があるならそれは実行可能だろうか?

    アンドルー・ポター「サッカーのダイビング問題の解決方法」(2018年6月22日)
    wkoichi
    wkoichi 2019/06/25
  • サイモン・レン=ルイス 「名目賃金は実質賃金とちがう――それがイギリスで重要な理由は」(2018年5月30日)

    [Simon Wren-Lewis, “Nominal wages are not real wages, and why it matters in the UK,” Mainly Macro, May 30, 2018] この記事は,先日のクリス・ディロウのツイートを敷衍したものだ.この件についてもっと書いておく値打ちはあると思う.ここには,左翼・右翼を問わず広く誤解された問題が映し出されているからだ.次のグラフを見てもらおう.1948年からの総所得のうち,従業員報酬が占める割合と企業利益が占める割合を示してある.あくまでイギリスについてのグラフであることに留意してほしい.アメリカでは事情が異なる. 1948年までさかのぼってあるのは,賃金が占める割合が変わりうることを示すためだ.賃金の割合は1950年代から20世紀末まで低下していった.60% から 50% への低下だ.だが,その同じ

    サイモン・レン=ルイス 「名目賃金は実質賃金とちがう――それがイギリスで重要な理由は」(2018年5月30日)
    wkoichi
    wkoichi 2018/06/14
  • ポール・クルーグマン「とにかくいま増税しちゃだめよ,日本さん」

    Paul Krugman, “Don’t Raise Taxes Just Yet, Japan,” Krugman & Co., November 14, 2014. [“Japan on the Brink,” The Conscience of a Liberal, November 4, 2014.] とにかくいま増税しちゃだめよ,日さん by ポール・クルーグマン Ko Sasaki/The New York Times Syndicate 現実の政策をめぐって1国をあげて論争になるとき――アメリカではそういう論争は起きていない.なにしろ,アメリカの右派は自分が「知ってる」ことがすべてで,証拠に目を向けることも間違いを認めることもないからだ――その意志決定は,中身の重要度を上回る意義をもつ.より広くその国が向かう方向をそうした政策が象徴しているからだ. さて,日では再度の消費

    ポール・クルーグマン「とにかくいま増税しちゃだめよ,日本さん」
    wkoichi
    wkoichi 2014/11/14
  • ポール・クルーグマン「格差をよくよく見てみると」

    Paul Krugman, “Taking a Closer Look at Inequality,” Krugman & Co., March 21, 2014. [“The French Comparison,” The Conscience of a Liberal, March 9, 2014] 格差をよくよく見てみると by ポール・クルーグマン Andrew Testa/The New York Times Syndicate IMF の研究者ジョナサン・D・オストリー,アンドリュー・バーグ,カラランボス・G・タンガリーディスの3名が書いた,再分配と成長に関する論文 (pdf) について,ずっと頭をはなれない懸念についてぼくも何か書くと約束しておいた.著者たちの結論によれば,少なくとも普通に行われている範囲の再分配政策にはマイナスの効果はなく,格差を減らすことから,プラスの効果

    ポール・クルーグマン「格差をよくよく見てみると」
    wkoichi
    wkoichi 2014/03/23
  • ポール・クルーグマン「中流階級を再定義する」

    Paul Krugman, “Redefining The Middle Class,” Krugman & Co., February 7, 2014. [“The Realities of Class Begin To Sink In,” January 27, 2014] 中流階級を再定義する by ポール・クルーグマン Victor J. Blue/The New York Times Syndicate アメリカにはおかしなことがあれこれある.その1つは,長らく見られる傾向として,自分のことを中流階級だと考えてる人たちがとてつもなく広範囲にまたがっている点だ――そして,彼らは自分を欺いている.国際的な基準にてらせば貧困者ってことになるはずの低賃金労働者たちは,中央値の半分を下回る所得でありながらも,自分たちは中の下にあたる階層だと考えている.その一方で,中央値の4倍や5倍の所得を

    ポール・クルーグマン「中流階級を再定義する」
    wkoichi
    wkoichi 2014/02/09
  • タイラー・コーエン 「スイスでベーシックインカム導入?」(2013年10月5日)

    ●Tyler Cowen, “Will the Swiss vote in a guaranteed annual income?”(Marginal Revolution, October 5, 2013)/【訳者による追記】ちなみに、ベーシックインカムの導入の可否をめぐる国民投票は2016年6月5日に実施され、反対多数で否決されている。 すべての成人を対象としたベーシックインカムの導入の可否をめぐり、スイスで国民投票(レファレンダム)が実施される運びとなった。金融危機以降の所得格差の拡大に抗う積極主義(activism)がスイス国民の間でさらにその勢いを増していることを示す証拠の一つと言えよう。 スイスに在住するすべての成人に対して、政府が無条件で毎月2500フラン(2800ドル) [1] 訳注;現在の為替レートで換算すると、日円ではおよそ27万円 を支給する、というのが今回の提案の

    タイラー・コーエン 「スイスでベーシックインカム導入?」(2013年10月5日)
    wkoichi
    wkoichi 2013/10/07
  • 成功する人に特徴的な5つの認知の歪み

    Tyler Cowen, “The five cognitive distortions of people who get things done“, Marginal Revolution, September 10, 2013 タイラー・コーエンはジョージ・メイソン大学経済学教授。貨幣経済学、ミクロ経済学政治哲学、社会哲学を専門とする。The Great Stagnation(邦訳『大停滞』)の著者。ハーバード大学よりPh. D. (経済学)取得。 私としては「認知の歪み」ではなく「推論の歪み」と呼びたいところだが、いずれにせよ面白いのでJason Kottkeから以下に引用する。 これはプレゼンテーションなので幾つもの大事な内容が抜けていますが、Michael Dearingの「成功する人に特徴的な5つの認知の歪み」は面白い読み物になっています。5つの歪みとは ナルシシスト ウエ

    成功する人に特徴的な5つの認知の歪み
    wkoichi
    wkoichi 2013/09/13
  • クリステンセン 日本に財政の崖はない—シンプルなAS-AD分析

    Lars Christensen There is no ‘fiscal cliff’ in Japan — a simple AS-AD analysis” The Market Monetarist 9/5/2013 ラルス・クリステンセンはダンスク銀行(デンマーク最大手銀行)の主席アナリストでエマージング市場分析とクロスアセットアロケーションの責任者。2001年までデンマーク政府の経済政策分析官として勤務。Milton Friedman – en pragmatisk revolutionær の著者。コペンハーゲン大学より修士号(経済学)取得。 1990年代にミルトン・フリードマンが日銀行にやるべきと主張していたこと(日をデフレから脱出させるためにマネタリーベースを拡大すること)が実際に機能することは、もはや非常に明白である。名目支出成長は加速していて、それとともにデフレは終焉

    クリステンセン 日本に財政の崖はない—シンプルなAS-AD分析
    wkoichi
    wkoichi 2013/09/10
  • アメリカのトップ1%は成長の果実を(不当にも)独り占め

    2008年に発生した金融危機以降、アメリカの所得トップ1%を巡る論争が激しさを増している。トップ1%の所得の伸び率はそれ以外の層よりも顕著に大きく、また1%の中でも格差が拡大しているが、その伸びがそれぞれの層の生産性の伸び(あるいは限界生産)を反映しているかどうかが論争の主要部分である [1]現在の標準的な経済学の世界では生産性を反映した絶対的な格差はあまり問題にしない。 これについてアメリカ経済学会が発行しているJournal of Economic Perspectiveが特集を組んでいる [2]このジャーナルは一般のメディアと学界の成果を結びつけることが目的のため無料で読める。。今回はBivens & Mishelによる“The Pay of Corporate Executives and Financial Professional as Evidence of Rents in

    アメリカのトップ1%は成長の果実を(不当にも)独り占め
    wkoichi
    wkoichi 2013/08/16
  • 1