これまでの分 その1 その2 その3 その4 その5 その6 本文 2008年7月1日の夕方。 私は帰宅後、久しぶりに自分で食事の用意をしていました。 まだ不安は拭えないものの、それでもとにかく復職までこぎつけたセキゼキさん(仮名)のために夕食を作ってお祝いをしてあげたい、と思ったからです。 今でもあの時のメニューが思い出せます。 ミネストローネとアボガド入りのポテトサラダ、それにハンバーグ。 復職初日なのだから、セキゼキさんもそう遅くならずに帰ってくるだろうと考えながら、とにかく急いで手を動かしていたのですが。 (……それにしても遅いなあ、なにしてるんだろう。グループが違うと勤務場所まで違うってのは、こういうとき不便だね。同じ建物で働いていれば一緒に帰れたのに) 不安になって携帯にかけてみたのですが、セキゼキさんは出ません。 (まさか事故、とか) セキゼキさんの帰宅までには到底間に合わな