クラスにカーストがあると感じたのはいつからだっただろうか。 “クラス”というものがあった頃、自分がどんなキャラクターかということは、もっと切実な、毎日の楽しさを左右する変数だった。それによって、クラスの立ち位置が決まるからだ。学生時代を思い出すと、自分が自分であることに、もっと押しつぶされそうだったことを思い出す。 いじめが激しい小学校を卒業した私は、それよりやや平和な中学校に入学しても、しばらくはこの立ち位置を守るのに必死な女子学生だった。クラスで存在を表現するたびにビクビクしなければならない陰キャラはやだ。だからといって、友だちづきあいが面倒そうな陽キャラも無理。 ちょうどよく、誰とでも仲良く、無害な私。役に立つ私。クラスという小さな箱の中の私は、綺麗にハマるパズルのピースみたいに、周りの環境に押しつぶされて形作られていた。 === しかし、中学校に入って2年目、14歳という1年は、そ