会社員時代、私の提案する企画の多くは「それは属人性が高すぎるから……」という理由で度々おじゃんになった。他の社員に引き継げない、中心人物が倒れたら成り立たない、そうした企画は、確かに組織としては強度がもろい。 そうした末に「違う、これからは評価型経済の時代。 属人性こそが価値になる!」と鼻息荒く会社を辞めて、はや6年。その間、私の属人性に付けられた市場価値はにわかには信じられないほど跳ね上がった。2018年頃、評価型経済の始まりだと持て囃されたアプリ「Timebank」では、落合陽一さんや堀江貴文さんという顔ぶれに挟まれて時価総額トップ3圏内に居座っていた。(今はアプリもろとも跡形もなく消えてしまった。栄枯盛衰のPDCAが速すぎやしないか?) 属人性、属人性……。いや、属人性……という言葉では足りないか。私はなんというか、感受性のバケモノのような塊に本能的に惹かれてしまうところがあり、これ