コロナ禍で、舞台の映像配信が増えた。なかでも、海外に向けて日本の舞台芸術をオンライン配信することに力を入れているのが、国際交流基金とその舞台配信プロジェクト「STAGE BEYOND BORDERS -Selection of Japanese Performances-」だ。配信作のうち、50作品を「緊急舞台芸術アーカイブ+デジタルシアター化支援事業(EPAD)」と協働した。 EPADのセレクションで「STAGE BEYOND BORDERS」を機に初めての本格的な配信を行なった二兎社の永井愛は、日本社会に生きる人々を描いてきた。そこには日本人特有ともいえる「空気を読む」コミュニケーションがある。 配信中の二兎社の公演『ザ・空気 ver.3 そして彼は去った・・・』は、メディアと権力の関係を描いた『ザ・空気』シリーズの第3弾。英語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、日本語の6言語