(月刊「正論」2月号より) 古川 康(衆院議員・元佐賀県知事)×尾﨑正直(衆院議員・元高知県知事)×鈴木英敬(衆院議員・元三重県知事)――三人とも官僚を経て知事を経験されています。そこからまた国会議員として中央に戻ってきて、地方との違いをどのように感じていますか。 古川 率直にいうと、議員立法が多いなと思いました。立法の府とは言いますが、役人をしていたときは「俺たちが法案を作っている」という閣法中心のイメージがありました。でも実際には、自民党という枠組み、与党という枠組み、さらには超党派という枠組みの中で国会議員が主体的に法律を作るケースが結構あります。私自身も二期目に、中山間地の棚田を国として支援するという棚田地域振興法の筆頭提案者になって法律を作りました。国会議員として地方のためになる法律を作ることができて感慨深かったです。 尾﨑 地方で論じている地方と、霞が関で論じている地方が異なる