新訳によって古典を現在によみがえらせ、世に問う「日経BPクラシックス」。同シリーズの発案者・編集者の黒沢正俊さんに刊行の狙いを聞いた。 >>特集「リベンジ読書」はこちら ──「日経BPクラシックス」の創刊は2008年4月ですね。 ■古典は社会にとって大きな財産です。それが難解な翻訳で一部の研究者や勉強用にしか読まれない状況があり、また一方では絶版でそもそも読めなくなっているケースも少なくありません。そこで新たに翻訳し直し、この現代を生きている人々の生活や問題解決につながるようにして再び世に送り出したいと考えました。 ──「発刊にあたって」は、「原文に忠実であろうとするあまり、心に迫るものがない無国籍の文体。過去の権威にすがり、何十年にもわたり改めることのなかった翻訳。それをわれわれは一掃しようと考える」と、非常にアグレッシブにつづられています。 ■古典というと大学の先生が訳して、その刊行か