本記事では、起動時におけるタスクやサービスの開始を取り扱うSysV initを置き替える、イベントベースのinitシステムである「Upstart」を採り上げている。 筆者はAnnvixプロジェクトに参加していた際に、システムの起動方法やサービスの開始方法について興味を抱くようになった。それが高じて私は、初期化スクリプトを書き直し、従来のSysV initの代わりに「runit」を使うまでになったのである。得られたものは素晴らしいの一言に尽きる:サービスの起動が並列で行われるため、システムの起動時間は短くなるうえ、システムの起動や終了を行う一連のスクリプトのフットプリントもより小さくなり、実行速度が驚くほど高速化されたのである。 また、最近になってFedora Core 10(FC10)をインストールした際、SysV initの代替としてUbuntuのUpstartが新たに使用できるようにな