データを保管するストレージ製品のなかで、再び「テープ」が脚光を浴びている。LTO(リニアテープオープン)を策定する業界組織は本年4月に発表した年次出荷レポートで、LTO規格に準拠したテープの2021年の総出荷容量(圧縮時)が148EB(エクサバイト)だったことを明らかにした。これまでの過去最高記録だった2019年の114EBを大幅に上回る総出荷容量だ。 テープの総出荷容量は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響で2020年は105EBに落ち込んでいる。しかし同時に、このパンデミックがきっかけでテープの持つ「ある利点」があらためて注目されるようになり、2021年の前年比40%という成長につながったという。 企業が扱うデータ量が恐ろしい勢いで膨張し続け、サイバー攻撃が猛威をふるうなか、テープが需要を伸ばしている理由について言及したい。 予想されていた"急成長" 新型コロナウイルス感染症