今年1月、中国・南京の大型ショッピングモールの前に、巨大な垂れ幕が姿を現した。幕の中央には「AQUOS~日本原装液晶面板(日本製の液晶パネルを使用)」と書かれた文字と、吉永小百合に似た中国人女優の姿。シャープの液晶テレビの広告である。 シャープは2008年、中国での液晶テレビの売上高を前年の2.5倍に拡大する目標を掲げる。目標達成に向けて、取扱販売店の数を前年比25%増の2500店に拡大した。 ソニーなどライバル各社も、5月の大型連休「労働節」の商戦に向けて販売促進に力を入れる。ソニーの中国現地法人で販売を担当する奥田利文シニアバイスプレジデントは「中国全土37カ所の営業拠点でテレビ専属の担当者1500人が販促活動をしている。2008年はシェアトップを狙う」と意気込む。 地場勢との価格差縮まる 各社とも熱が入るのは無理もない。米ディスプレイサーチによると、2007年の中国の薄型テレビの売上