A.自我同一性獲得の発達段階について エリクソンの理論は、成長するもの全て「予定表」を持っていて、全ての部分が一つの「機能的な統一体」を形作る発生過程の中で、この予定表から各部分が発生し、その各部分は、それぞれの成長が特に優勢になる「時期」を経過するとされる。社会と個人の相互作用は、文化によって異なるとはいえ、なおそれは生体の成長と同じように「自己の成長を支配する適切な程度と適切な順序」の範囲内に留まるものでなければならないとされる。 社会的発達に関しては、本質的に社会的でない個人に社会的規範を「しつけ」や「社会化」によって付加していくのではなく、社会は、人間が漸成的な発達において各段階特有の課題を解決していく方法に影響を与えることで、個人をその社会の一員にすると捉えている。 また、ライフサイクルの各発達段階はその段階において到達されうる解決の成功と失敗の両極端によって記述されるが、実際に