福井県の県立高入試では、下記の地図のA〜Dから高校の建設候補地を選ばせ、長所、短所を書かせる問題も出た 学力観の変化は、入試の現場にも影響を及ぼしている。 「この問題は面白いね」 大手進学塾の河合塾(本社・名古屋市)の社内で、今春、福井県の県立高校入試が話題になった。国語で、文学や評論中心の従来の問題と違って、地図を読み解き、考えさせる問題があったからだ。 新設高校の建設地を地図の中から選び、選択した理由や、その高校に通うと想定して、どんな高校生活を送りたいかを記述させる問題だった。学習環境にふさわしいのはどの場所かを考える必要がある。 福井県教委高校教育課は「答えの内容で優劣を決めるのではなく、多少ユニークな答えでも構わない。自分の意思と判断で、論理的に書けているかを採点した」と説明する。 「独自の教育方針を持つ私立校の入試なら驚かないが、全県一斉で、数千人が受験する問題としては衝撃的だ