電子図書館ということが言われて久しいが、国会図書館も「電子図書館構想」への取り組みを進めていくという。国会図書館といえば、膨大な出版物を所蔵し、稀本を見つけるのに訪れるといったイメージがあったが、それも過去の話となっていくことだろう。 「電子図書館」は出版業界と共存できるか(ITmedia) その動きに出版業界が「本が売れなくなる」と懸念を示しているという。だが、やや的外れな話のように思える。そもそもデジタル文書化やネットの進歩によって、出版はジリ貧に追い込まれつつある。国会図書館が電子図書館化したとしても、それが出版が圧迫される大きな要因ではない。大きな時代の流れなのである。昔の話でたとえれば、テレビの普及によって新聞社が新聞が売れなくなると、NHKに懸念を示すようなものである。紙メディアが完全になくなることはないだろうが、大量に紙を消費する出版は縮小を続けていくことだろう。それに国会図