■ 我思う、ゆえに我あり! There is nothing either good or bad, but thinking makes it so. 物事によいも悪いもない。考え方によって良くも悪くもなる。 (英国の劇作家、詩人 / 1564~1616) ——————————————————- デカルトが自著『方法序説』の中で提唱した有名な命題。 我思う、ゆえに我あり。 「全てについて疑うべし」という方法的懐疑により、仮に自分を含めた全世界が虚偽だとしても、まさにそのように疑っている意識作用が確実であるならば、そのように意識している我だけはその存在を疑い得ない。 つまり、「自分は本当に存在しないのではないか?」と疑っている自分自身の存在は否定できないゆえに、「私」はこの世に存在することが証明されているというもの。 中世ヨーロッパのキリスト教への信仰がこの世の全てであった頃、自分の意識の
■ 「神」に全てを委ねるか? それとも人間の自由意思に任せるか? それが問題だ! To be, or not to be: that is the question. 生きるべきか、死ぬべきか。それが問題だ。 (英国の劇作家、詩人 / 1564~1616) ——————————————————- シェイクスピアの四大悲劇の中でも最長文の「ハムレット」で最も有名なセリフ。これはこれで名訳なのでしょうか、原義に近い翻訳は、小田島雄志さんの翻訳、「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ。」 父親を殺された復讐を果たそうとするハムレットですが、そのまま耐え忍ぶか、それとも父の仇である叔父を討つために闘って果てるか、どちらか気高い生き方か。そのことを逡巡(しゅんじゅん)しているわけです。 これは、ルネサンス爛熟期の作品なので、中世ヨーロッパのキリスト教の教義にひたすら従う信仰一辺倒の世界から
■ 「常識」にはいい常識と悪い常識がある! Common sense is the collection of prejudices acquired by age 18. 常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう。 (理論物理学者、ノーベル物理学賞受賞 / 1879~1955) ——————————————————- 私の語感として、「常識」という言葉には2つの意味が込められていると考えています。 ① 仲間内で円滑な人間関係を営むためのプロトコル(いい常識) ② 脳力(能力ではない)を節約するためのショートカット(わるい常識になる可能性あり) ①について 嘔吐している知り合いがいたら背中をさすってあげる、エスカレーターでは急いでいなかったら左側(大阪では右側)による、電車やバスの中ではお年寄りには席を譲るなど、日常生活を気持ちよく過ごすための、ちょっとした決まり事。
■ いつも若手に言っていることを見事に表現している良書に出会いました! 私は、仕事柄、多次元業績管理による連結経営管理の仕組みづくりのご支援をする機会に多く恵まれています。そのたびに、いろんな会社の数字を、 ① 分析軸 ② 階層 を設定することで、縦横斜め、いろんな角度で眺めることができるように、データモデルを設計します。 例えば、事業別、地域別、商品別、組織別、機能別に、会社業績を見たい、という風に①分析軸を定義します。 例えば、生活インフラ事業-電力制御システム-XXXシリーズ-YYYモデル-品番XXXX、という風に、商品階層を定義します。 こういう経営管理モデルを設計することは、自分自身で大好きで、それはもう学生のころから、夢想していたことなので、当たり前に設計の手が進むので、誰にでもできるものだという思い込みがありました。しかし、設計の仕事をお任せしてみて分かったのは、他の人は、想
■ さあ、年度末の人事評価シーズンが到来しました! 社会人、厳密には勤め人には気が重い季節がやってきました。人事評価はする方もされる方も気が重いものです。私は、組織の中間に位置するひとりなので、評価もされるし、評価もする立場です。 評価されていた分量が圧倒的に多かった若い頃には気が付かなかったことを、近年思い知ることになります。特筆すべきは、どうしてそういう評価になったかという理由に本人の納得性が非常に大切であるということ。特に、悪い評価であれば尚のこと。 私が若いころ、評価点が低く抑えられ、もちろん昇給幅も雀の涙ということが一度ならず数回ありました。その時の人事評価者の態度を思い出すと、ひとりは、結果だけを伝え、ただ改善しなさいと指示するだけ。もうひとりは、くどくどと自分の考えだけを説明し、こちらの言い分を聞こうとはしない。当然、評点が低いだけに納得がいかず、会社に対するロイヤリティが思
■ 事業部の利益の質を高めるための着眼点とは? 事業部制組織によるプロフィットセンターを、社内取引制度(社内仕切制度、社内振替制度、振替価格制度)の観点から3回にわたって、事業部の利益の質をどうやって、高めるかというお話をしてきました。 <事業部利益の質> ① 事業部長の事業活動の裁量下で生み出される「管理可能利益」であること ② トップマネジメントが事業ポートフォリオ管理をする際の指標として利用できる「業績評価利益」であること ③ 株主に対する説明責任を果たすべく、すべての事業部利益を合算すると全社利益となり得る「セグメント利益」であること ⇒「業績管理会計の基礎(7)事業別組織における責任会計構造の設計 ①プロフィットセンターとしての事業部利益管理を難しくしている要因とは?」 実務解として、次の2つに着目して、筆者は事業部別業績管理制度を設計してきました。 ① 社内商流・社内取引制度に
■ 若い時の苦労は買ってでもしろというけれど。。。 In the middle of difficulty lies opportunity. 困難の中に、機会がある。 (理論物理学者、ノーベル物理学賞受賞 / 1879~1955) ——————————————————- 「若い時の苦労は買ってでもしろ」というのは、若い人が年長者から言われたくないセリフ、トップ3に入ると思っています。(^^;) でも、そのセリフを言いたくなっている(実際に言っている)自分はもうずいぶん前から若手ではなくなってしまっていたんだなあと実感している今日この頃です。 同じ趣旨で、こう言いかえればいいんじゃないかとも思っています。 艱難汝を玉にす 人は困難や苦労を乗り越えることによって、初めて立派な人間に成長する。 これは、地中から掘り出された粗玉が、磨かれて美しい玉になるという、西洋のことわざの英訳になります。
■ 結果は後から着いてくる Try not to become a man of success but rather to become a man of value. 成功者になろうとするのではなく、むしろ価値のある人間になろうとしなさい。 (理論物理学者、ノーベル物理学賞受賞 / 1879~1955) ——————————————————- 高校の数学で習う「必要十分条件」というものがあります。 命題Pが真であれば命題Qも必ず真であるとき, QをPであるための必要条件 と呼び、その意味は、“PであるためにQで「なければならない」”。 PをQであるための十分条件と呼び、その意味は、“QであるためにPで「あればよい」”。 この時、P→Qと記述します。 もし P→Q と同時に Q→P も成り立てば,PはQであるための必要条件であり,それと同時に、QはPであるための十分条件です。 この場合は
■ 知識は血肉になると知恵となる! It is the mark of an educated mind to be able to entertain a thought without accepting it. 受け入れずして思想をたしなむことができれば、それが教育された精神の証である。 (古代ギリシアの哲学者 / 紀元前384~紀元前322) ——————– 「知識」は下界からその人の内面世界に取り込まれます。そのままリファレンスデータとして蓄積されたり、従来から保有していた考え方(その人の脳内になる情報処理のくせ)をバージョンアップされたりする効用が認められます。「知識」というものは取込めば取り込むほど、その人の情報処理のスピードアップや効率アップ、正答率を高める効果が一般的には認められています。それゆえ、昨今のAIの解答精度を高めるために、より多くの情報(ビックデータ)が必要と
■ デカップリングポイントの置き方で社内仕切取引の型を考える 取り扱い製商品の性質と顧客との営業関係の妙で、大別すると、顧客からの注文を受けてから製商品を購買・生産する「受注生産方式」(受注調達方式)と、見込で製商品の在庫を調達・生産しておいて、顧客の引き合いがあった都度、販売する「在庫販売方式」(見込生産方式)とに、ビジネスモデルを大別することができます。まだ、ネットやアプリ全盛の現況にピッタリ合う方式は一般的になっていません。当然、筆者に個別にコンサルティングを依頼して頂ければ、適確なモデルを提示する準備はありますが。(^^;) 今回は、古くて新しい、生産方式の別による社内取引制度(社内仕切制度、社内振替制度、振替価格制度)について、もう少しだけ踏み込んだ実際の運用法を解説したいと思います。 (参考) ⇒「サプライチェーン管理(2)- 在庫の持ち方によるビジネスモデルの分類」 ⇒「サプ
■ チーム合宿でのプレゼンテーションを終えて あまり身近なリアルタイムの出来事を本ブログで取り上げないようにしているのですが、今回は、心に残ったので、個人的備忘録として感想を書き綴っておこうと思います。 現在所属しているコンサルティングファームのチーム全体で企画された合宿を終えたばかりです。当然? 私も大勢のチームメンバの前で、これまでのプロジェクト経歴とスキルマップを皆に紹介する大役を仰せつかり、30分弱ではありますが、若手メンバのキャリアプランの参考になればと、おじさんの自慢話と愚痴満載の、思い出話をさせて頂きました。 そこで改めて自説の正しさを再確認した次第です。というのは、そもそも、プレゼンテーションというものは、自分が思っていることをただ相手に伝えたり、自分が聞き手に承認して欲しいことに対して説得したり、自分が持っている情報を共有したいという思いで話したり、自分起点でやるものでは
■ 交友関係を継続するハードルについて Misfortune shows those who are not really friends. 不幸は、本当の友人でない者を明らかにする。 (古代ギリシアの哲学者 / 紀元前384~紀元前322) ——————– 私の経験話で大変恐縮ですが(このシリーズではいつものことですが)、これまでの職業人人生の中で、何度か失敗し、孤立して追い込まれたことが、大きなもので3回はあります。 その過程で、私から離れていった人、見捨てていった人は、そりゃ、両手で数えきれない程います。100%私の落ち度なのですが、そういった篩(ふるい)にかけられても残った交友関係は、今現在、本当に宝物になっています。 後ろ足で砂をかけて去っていった人も少なからずいます。当時は、本当に悔しくて悲しかったのですが、そういう経験も含めて、今ではいい経験をしたなあと自然に思えるようになり
■ AGI全盛時代に備えたリカレント教育について The roots of education are bitter, but the fruit is sweet. 教育の根は苦いが、その果実は甘い。 (古代ギリシアの哲学者 / 紀元前384~紀元前322) ——————– リカレント教育とは、生涯にわたって教育と就労を交互に行うことを前提とした教育システムのことです。義務教育や基礎教育を終えていったん労働に従事する職業人になってからも、個人が必要と考えれば、教育機関に戻って学ぶことができる教育システムです。スウェーデンの経済学者であるレーンが初めて提唱し、1970年代に経済協力開発機構(OECD)で取り上げられるようになってから、徐々に国際的に知られるようになりました。 リカレント教育の重要性の認識強化を後押ししたのが、第3次人工知能ブームです。ディープラーニングとか機械学習とか。ここ
■ 無意識に習慣化された行動について We are what we repeatedly do. Excellence, then, is not an act, but a habit. 人は物事を繰り返す存在である。従って、優秀さとは行動によって得られる物ではない。習慣になっていなければならないのだ。 (古代ギリシアの哲学者 / 紀元前384~紀元前322) ——————– 話をしていて、こちらの注意をそらさず、要点もしっかりと捉え、聞く耳をもってこちらの言い分を取込んでもらっているようで、実は話し合いが終わってみて、気が付いたら向こうの言い分にYESと言わされているという、熟練の話し手が私の身近に存在します。 その人に、その秘訣を聞いてみたのですが、本人にも分からないそうです。その人は本当に誠実なので、こちらに隠している風には全く見受けられません。おそらく、生産的コミュニケーション、
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