ブックマーク / criollisimo-cafecriollo.blogspot.com (3)

  • クローンが街にやって来る

    César Aira, El congreso de la literatura (Barcelona, Random House Mondadori, 2012) メキシコ以外の世界に向けての版、と謳っているけれども、つまり、以前(1997)、小さな出版社から出されたものが、大手で再版されて出回るものだということ。だと思う。「メキシコ以外」というのは、メキシコではEraがアイラの作品は出しているので、これもこの社の版があるか、もしくは、これから出るのだろう。 マクートの糸という自然現象を解明した〈マッドサイエンティスト〉こと私(セサル)は、クローン製造に乗り出し、試作人物の制御に困って、天才のクローンを作らねばと思い立つ。天才というので思いついたのはカルロス・フエンテス。そこで、フエンテスの細胞を盗むために、ベネズエラのメリダで開かれる作家会議にやって来る。首尾良く細胞を盗み出したはいい

  • 知性についてさらにもう少し考えた週末

    偶然、こんなのを読んだ。(「こんなの」にリンク)長崎大学水産学部の天野雅男さんがご自分のサイトの一部に、合衆国の研究者の書いた大学院生への指南をまとめて掲載したもの。 よせばいいのに、こんなのを読んでいると、むらむらと創作意欲(創作、か?)が湧いてくる。上のテクストは主に理科系の視点だし、根は合衆国の大学の文脈に沿うものだし、ここはひとつ、文化系、とりわけ人文科学の、ただもっぱらを読むことが研究であるという人々に向けて: 1. 君は1日最低でも5時間を読書に、3時間を執筆に費やせますか? その覚悟があるかではありません。その意志があるかではありません。実際に費やせるか、あるいはもう費やしているか? です。できる者は歓迎です。明日にでも私の研究室に進学の相談に来てください。できない者は心を入れ替えてください。その覚悟をするか、でなければ研究者になるのをあきらめるか。 ネルソン・オソリオと

    xijiao
    xijiao 2012/04/22
  • MVLl滞日の記録は、集英社が抑えた

    マリオ・バルガス=リョサの日での講演の記録が、集英社の2冊の雑誌に載っている。今月は集英社はバルガス=リョサの月だ。 1冊は季刊なので、「今月」というのは当たらないかもしれない。季刊『kotoba』2011年秋号(コトバ第5号)には「ノーベル文学賞作家が語る 言葉のリアリズム」(訳・解説 立林良一)(160-165)として、京都外語大での講演の記録が載っている。京都の会はぼくは聞けなかったので、まずはこちら。 英語と同じことがスペイン語でも起きています。英語にも互いに大きく異なる変種が存在しますが、文学作品の大部分は、その共通性の基盤の上に成り立っています。そのように書くことはスペイン語作家にとって、文学的というよりは道徳的義務と言ってよいと思います。(165) というのが、いわば結論で、そのために、ガルシア=マルケスから始まり、ボルヘスやルルフォ、そして自分の例を出しながら、さまざまな

    xijiao
    xijiao 2011/09/11
    バルガス・リョサ/"さまざまな変種を超えて、世界中のスペイン語話者が読むことができるような言語を編み出すことの重要性を説いている"
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