きょうは8月15日である。この日に、いつも日本人が自問するのは「日本はなぜあんな勝てない戦争に突っ込んだのだろうか」という問いだろう。これにはいろいろな答があるが、一つは東條英機を初めとする陸軍が日本の戦力を過大評価したことである。陸海軍の総力戦研究所が「補給能力は2年程度しかもたない」と報告したのに対して、東條陸相は「日露戦争は勝てると思わなかったが勝った。机上の空論では戦争はわからん」とこれを一蹴した。 こういう客観情勢を無視して「大和魂」さえあれば何とかなると考える主観主義は、日本の伝統らしい。朝日新聞の大野博人氏(オピニオン編集長)は8月7日の記事でこう書いている: 脱原発を考えるとき、私たちは同時に二つの問いに向き合っている。 (1)原発をやめるべきかどうか。 (2)原発をやめることができるかどうか。 多くの場合、議論はまず(2)に答えることから始まる。原発をやめる場合、再生可能
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