以下の文章は。2020年8月のWEZZY掲載に手を加えたものです。 東京五輪の中止はもはや決定的になってきた。国や組織委が唯一の頼みとしているワクチンは来年の開催まで間に合わないことが鮮明になりつつある一方で、緊急事態宣言終了後の7月に入り、全国で感染者が急激に増加しつつあり、各種の世論調査で来年の五輪開催を支持する割合は2割程度という数字が多数を占めている。すでに東京五輪は、国民の支持を失っているのだ。今回はその断末魔ぶりにスポットを当ててみよう。 現場は中止を望むが、森会長は神頼み 組織委の森会長は7月23日、デイリースポーツ紙のインタビューで「中止はまったく考えていない。毎日神に祈るような気持ちだ」と発言。現場の責任者が、もはや神頼みになっていることを世間に拡散してしまった。神頼みというのも酷いが、そこまで追い詰められているのに撤退戦略を考えていないとは、2兆円以上の国費を投入する