昨年12月に包括提携契約を結んだ日産自動車と三菱自動車は22日、OEM(相手先ブランドによる生産)による相互の商品供給を拡大すると発表した。対象には、三菱の電気自動車(EV)も含まれており、量産型EVで世界的に先行する両社が基幹分野での共闘関係をさらに強めた形だ。自動車各社のOEM戦略は加速の一途をたどっている。 日産が上級セダン「フーガ」と商用バンの「NV200」を、三菱が軽自動車の商用EV「ミニキャブ・ミーブ」をそれぞれ相手に供給する。 三菱は平成17年に「ディアマンテ」の生産を打ち切った後、上級セダンを扱ってこなかった。来年夏にOEM調達したフーガを自社ブランドで発売し、この領域をカバーする。ミニバンも手薄なため、NV200をミニバンの製品群に組み入れ、10月に「デリカD:3」として発売する。 一方の日産も三菱からの調達により、現段階では乗用車タイプの「リーフ」1車種にとどまっている