物語はラスト直前が一番面白い。全話がオーラスn本場という斬新な構成により成功を収めた『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』を筆頭に、シェアード・ワールドの何たるかを知る消費者によって幾つもの物語が冷たいラストを免れてきた。近年の『理論vs偽装』が大傑作としてhatenaの歴史に刻まれた現象についても、この観点から批評の試みがあってしかるべきだ。風呂敷を畳む行為は「風呂敷を畳んだ」という世俗的栄誉を「作者」にもたらすのみである。その蛮行が既に過去のものになったとは言わない。凡百の「消費者」は歴史的長さの時間を与えられておきながら「浪費」と「無駄遣い」の違いを悟ることができず、個人の刹那的な安定を人類の俊敏性よりも上位に置く。今もなお。どんな原始人も、アトゥラトゥル自体を獲物に投げつけようとはしなかったというのに。作者既に死して一万年と二千年、独り太模を抱いて存う