2010年07月06日00:00 カテゴリ社会・世界情勢メディア 無残なり日本外交 NHK「密使若泉敬 沖縄返還の代償」 6月19日に放映されたこの番組のことを、ようやく書きます。いまやNHKは、沖縄に向きあい続ける希有なテレビメディアではないでしょうか。先週からはNHK教育で「歴史は眠らない 沖縄・日本400年」が始まりました。小森陽一さんを起用するところに、番組の意図は鮮明です。第1回では小森さんの、「沖縄と日本の歴史は戦争で始まった、それがその後に影を落としていく」という締めくくりの言葉が心に重く残りました。 NHKスペシャル「密使若泉敬 沖縄返還の『代償』」が描く世界の印象をひとことで言えば、無残、です。いくつもの無残がここにはあると思いました。 まずは、日本外交の無残です。アメリカは、日本の非核三原則を最大限に利用し、沖縄を「返還」することで、米軍基地を固定化し、より自由に使える