3月以降、感染が広がった「欧州系統」(右上の広がりの中央部)と、新たに見つかったウイルス集団(右下)の間が、推定3カ月分離れている。その間を埋めるウイルスは見つかっていない(国立感染症研究所提供) 国立感染症研究所(感染研)は、新型コロナウイルスの遺伝子情報をもとにした、国内の感染の新たな分析結果を公表した。3月以降の流行が収束しつつあった時期も、気付かれないまま感染が伝播(でんぱ)し、6月下旬以降、共通の遺伝子の特徴を持つウイルスが全国に広がった可能性があるとしている。 【動画】口閉ざすエビ売りの女性 武漢で最初の一人を探した 感染研は7月16日までに、国内で感染が確認された人など計約3700人分の検体を収集。新型コロナウイルスは人への感染を通じて遺伝子が少しずつ変異するため、別々の感染者から得られたウイルスがどのくらい似ているかをゲノム(全遺伝情報)を比較して調べた。 5日に公表した分