パナソニックは、熟練工の経験や勘に頼っていた作業を遠隔地の海外工場でも再現できるロボットを開発した。部品の取り付けや接着剤の塗布といった熟練技術をロボットが正確に覚え、国内工場と同レベルの高品質な工業製品を製造する。歴史的な円高への対応で、海外での生産強化が急務となっており、海外工場での品質向上に役立てる。 ロボットは6本の腕があり、柔軟で細かい作業が可能だ。腕の先端で接着剤の塗布や部品をつかむ作業ができる。情報端末やディスプレーの組み立てや基板のはんだ付けなどの作業のノウハウを熟練工がロボットの腕の先端部分に手を添えて、実際に動かしながら伝授する。 覚えた作業は、インターネットやLAN(企業内情報通信網)経由で、遠隔地の複数のロボットにプログラムされる。リアルタイムで遠隔地のロボットを操作することも可能だ。 これまでも手を添えて作業を覚えさせるロボットはあったが、遠隔操作ができなかったた