2023年の値上げが3万品目を超えた。家庭用を中心とした飲食料品の2023年値上げ品目数は、7月12日までの判明ベースで累計3万9品目に上った。全食品分野に及ぶ年3万品目超の値上げはバブル崩壊以後の30年間でも異例で、記録的な22年(2万5768品目)を上回り過去最大級の値上げラッシュとなる。特に10月は、酒類やソーセージ、調味料などを中心に3716品目が既に値上げ予定となり、最大で1年前と同水準の8000品目前後に到達する可能性がある。 足元では一部原材料で値動きが落ち着いているほか、複数回に及ぶ価格転嫁でコスト吸収力は高まり、値上げ要因として大きなウエイトを占める「原材料高」由来の値上げは一服感も出てきた。そのため2023年の値上げは10月をピークとして緩やかにペースダウンし、22年より1万品目多い3万5000品目前後が想定される。 ただ、上昇が続く電気代の先行きは不透明なほか、人件費