自民党総裁選(9月27日投開票)を巡り、楽天グループの三木谷浩史会長兼社長(59)が「週刊文春」の単独インタビューに応じ、有力候補の一人、小泉進次郎元環境相(43)が打ち出した「働き方改革」などの政策について高く評価した。三木谷氏は自身のX(旧Twitter)でも、「小泉候補を応援する」と支持を表明している。
昨年2月25日にNHK-Eテレで放送された「ETV特集 ルポ死亡退院 ~精神医療・闇の実態~」。2023年のテレビで最も優れたスクープ報道として高く評価された。日本新聞協会賞、放送人の会グランプリ、石橋湛山早稲田ジャーナリズム大賞、貧困ジャーナリズム大賞など主だった賞の最高賞を受賞した。 東京・八王子市にある民間の精神科病院・滝山病院。精神科のほかに内科も併設し、人工透析治療などができるため、精神疾患に加えて腎疾患などを抱える合併症の患者が他の病院からも送り込まれてくる。そこではベッドに寝たきりの高齢患者を看護師らが問答無用で殴る、叩く、つねる、蹴る。暴力や虐待が日常茶飯事。ベッドに縛り付ける身体拘禁も日常化。入手した資料で入院患者の約8割が死亡して退院。いったん入院すると死亡しない限りは退院できないというおぞましい実態、“死亡退院”の現実があった。 「このままでは殺される……。どうか助け
――今日はお時間いただきありがとうございます。 九条林檎(以下、林檎) ごきげんよう、我に何か聞きたいことがあるとか? ――VTuberの急な活動休止が続くのが気になっていて、その理由とも言われる「喰われる」現象について教えてください。 林檎 「喰われる」は我が発明した言葉というわけではなくてな。5年もVTuberとして活動する中で、周りで体調を崩して活動を続けられなくなってしまう方をそれなりに見てきたのだが、そういう時に「あの子、喰われちゃったみたい」というような形で我の周りで使われていた言葉なのだ。 ――「喰われ」てしまうと、具体的にはどんな症状が現れるのでしょう。 林檎 周りからみてこれと分かるものは多くないが、一目でわかるほどに元気がない、というのもわかりやすい兆候の1つだな。VTuberの世界は声優業界とも隣接しているので、しっかりと挨拶をする人が多い。その中に「おはようございま
現場で感じたこと 街頭演説はいろいろな候補者の考えを聞けるだけでなく、チャンスがあれば候補者に話しかけて質問もできる。同じ質問をすることで候補者の考えの違いや、答え方で人柄も知れたりする。とても自由な雰囲気がいい。さらにこのときの小池都知事は「文藝春秋」(5月号)で元側近から学歴詐称疑惑を報じられたばかりだった。小池氏が応援演説で聴衆の前でどう振る舞い、聴衆はどう反応するのか? ぜひ確認したかったのだ。 現場にいたプチ鹿島さん(右)とダースレイダーさん(プチ鹿島さん提供) しかし、つばさの党がそのすぐ横や目の前で大音量で罵倒していた。自分達も立候補しているので「演説」と主張しているのだろうが、こうした行為のために多くの陣営は街頭演説の日程を公表しなくなった。いろんな候補を見にいくことは難しくなり、つまりは民主主義の危機だと深刻に感じた。 一方で選挙戦最終日の街頭演説に行くと警察官がたくさん
「傍からみれば、『社会学者が今度は銀英伝にいちゃもんをつけてきた』という構図だったはずです」 当時、法政大学社会学部教授だった津田正太郎さんはなぜ『銀河英雄伝説』のアニメについてつぶやいただけで炎上してしまったのか? その経緯を新刊『ネットはなぜいつも揉めているのか』(筑摩書房)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/後編を読む) ◆◆◆ 私の炎上体験 2020年9月11日午前11時41分、いつものようにカフェで仕事をしていた私は、ふと思いついて次のような連続ツイートをしました。 ◆ 銀河英雄伝説のリメイク。三期以降も続くのかな。もしそうなら、男女役割分業の描き方は変更せざるをえない気がする。旧アニメのままだと、さすがに時代にそぐわない。作品として大変に面白いのは踏まえたうえで。…なんてことを書いたら炎上するかな。実際のところ、昔のドラマやアニメをみていると、価値観の変化がもっとも顕
ギャンブル依存症は意志や根性ではどうにもならない、治療すべき病気である――。 そう語るのは、「ギャンブル依存症問題を考える会」の代表理事である田中紀子さんだ。田中さんは祖父、父、夫のギャンブルと借金に振り回される人生を送り、自分もまたギャンブル依存症になってしまった過去がある。 ここでは、ギャンブル依存症が引き金となった事件をまとめた田中さんの著作『ギャンブル依存症』(2015年刊行、角川新書)から一部を抜粋して紹介する。カジノがない国であるにも関わらず、「ギャンブル大国」となっている日本の実態とは――。(全2回の1回目/続きを読む) ◆◆◆ 20人に1人がギャンブル依存症の日本人 「病的ギャンブラー」は全国に536万人いると推計される──。 2014年8月に厚生労働省研究班の調査結果として発表された数字は、折りしもカジノ建設議論と重なり社会の耳目を集めました。 この数字は、前年(13年)
送り主は、10月末で同社を退社した南彰(みなみ・あきら)氏。政治部や大阪社会部などで長年政治取材に携わり、『政治部不信 権力とメディアの関係を問い直す』 (朝日新書) などの著書もある。30代の若さで新聞労連委員長に就任したことでも知られている“名物記者”だ。 メールの宛先は中村史郎社長と角田克専務の2人。それ以外に編集局に所属する多くの記者がBCCで含まれていたと見られる。 朝日新聞の社員が語る。 「南さんは11月1日付で沖縄の地方紙『琉球新報』に転職しました。メールは、彼が朝日新聞で勤務する最後の日の夜に送られてきました。従来は地方紙の記者がステップアップして転職してくるのが当たり前だった朝日新聞にとっては、逆に地方紙に人材が流れるというのは手痛い話。そして、メールに添付されていたPDFファイルには、南さんが内部から朝日新聞の在り方に絶望していった経緯が事細かに綴られていた。翌朝、社内
ジャニー喜多川氏の性加害問題。ジャニーズ事務所が記者会見で性加害を認めて被害者に謝罪した一方で、テレビを始めとした「マスメディアの沈黙」が被害を拡大させ、結果的に加害に加担した構図も明確になっている。 報道番組や情報番組では、ジャニーズ事務所だけでなくメディア側もなぜ「沈黙」を守ってしまったのか検証すべきだという批判や、テレビ局も第三者委員会を設置すべきだという声も出てくるようになった。 テレビはなぜ沈黙したのか。そこにはどんな力関係があったのか。「忖度」があったとされるが、担当者たちは実際にどのような判断をしたのだろうか。 ジャニーズ事務所 ©AFLO 言うべきことを言わず、結果的にジャニーズ事務所の性加害問題を止めることができなかったテレビ局の責任を検証しようという番組が出始めている。口火を切ったのが9月11日に放送されたNHK「クローズアップ現代」(以下、「クロ現」)だ。タイトルは「
会場の「フィラ・デ・バルセロナ」は36万平方メートルという広大な敷地に巨大なホールが立ち並ぶ。MWCには毎年、世界200ヵ国から6万~8万人の通信事業の関係者が集まり、最先端のテクノロジーを競い合う。 午前11時15分、「楽天グループ」会長兼社長の三木谷浩史を乗せた黒いベンツのワンボックスカーがVIP受け付けの車寄せに滑り込んできた。初日ということもあり、入り口は黒塗りの車でごった返し、三木谷の到着は予定より少し遅れた。 三木谷を出迎えたのは、2022年にグローバルセールス・マーケティング統括として楽天グループに加わったラビー・ダブーシ。米通信大手「シスコシステムズ」の幹部でスマートシティ戦略を推進してきた。シスコ中興の祖ジョン・チェンバースの懐刀だったが、チェンバースが引退するとき、シスコの同僚だった楽天グループ副社長、平井康文の誘いで「楽天モバイル」に移籍した。世界の通信業界で、このジ
あったことを無かったことにしたい人たちがいる。そんな怖さを感じた記事がこの夏にいくつかありました。 まずは「731部隊」についての企画記事を紹介します。信濃毎日新聞の「戦後78年 731部隊の記憶」です(8月11日~17日)。 第1回の記事は『県内元少年隊員2人にネット上で中傷の声 命懸けの証言「嘘」呼ばわり』。 戦時中、満州で細菌兵器開発や人体実験などの残虐行為を実行した731部隊について元隊員が命懸けで証言したら、ネットで「このジジイ、嘘ついてやがる。か、実在しない人物だな」などの誹謗中傷が少なくなかったという。 国の姿勢に「まだ隠そうとするのか」と疑問 731部隊の「少年隊」に入隊した清水英男さん(93)は、人体実験で犠牲になった捕虜や、故郷から遠く離れた地で亡くなった仲間のために「命を懸けて証言している」と語る。 同じく元隊員の須永鬼久太さん(95)は部隊の撤退時に上官から「公職に
唯一の目撃証言は4年前 “最初の事件”は2019年7月16日午前4時、世界自然遺産・釧路湿原の北に位置する標茶町オソツベツ地区の牧場で発覚した。牧場関係者が放牧中の牛1頭の姿が見えないことに気付き、捜索したところ、森の中で無惨な姿で殺されている牛の死骸を発見したのである。その関係者が思わず声をあげると、20メートルほど離れた藪の中から1頭のクマが飛び出し、逃げていった。後々まで、これがこのヒグマに関する唯一の目撃証言となる。 写真はイメージ ©iStock.com 以来、8月5日に8頭、8月6日に4頭、8月11日に5頭……といった調子で連日牛が襲われるようになり、その被害は2ヵ月で実に28頭に及び、現場に残された体毛のDNAにより「同一犯」によるものと推測された。この頃になると、最初の事件が起きた地区の名前「オソツベツ」と、現場に残された足跡の幅が「18センチ」とされたことから、このヒグマ
――山岸美喜さんは、徳川慶喜家の第5代当主です。慶喜からみれば、玄孫ですね。祖父は15代将軍・慶喜の孫の慶光さんで、祖母は幕末の会津藩主・松平容保の孫の和子さんという、由緒正しい御家柄です(家系図を参照)。 山岸美喜さん(以下、山岸) 会津松平家は祖母の実家で、徳川慶喜家は母の実家です。慶喜家の当主は、慶喜の七男の慶久、孫の慶光、ひ孫の慶朝と受け継がれました。慶朝の遺志によって、5代目当主として、家じまい、墓じまい、いわゆる絶家という局面に向き合っています。 徳川慶喜家の家系図 徳川宗家と慶喜家の違い ――そもそも、徳川宗家と徳川慶喜家は、どう違うのでしょうか。 山岸 慶喜は1867(慶応3)年に大政を奉還して、謹慎、引退という事になりましたが、将軍という立場を失っても、徳川宗家の当主を誰かに継がせなければいけない。のちに10男11女をもうける慶喜ですが、このころはまだ子がなく、田安徳川家
5月14日(日)の夜、ジャニーズ事務所が創業者で前社長の故ジャニー喜多川氏の性加害について、藤島ジュリー景子社長の動画と文書を発表して公式に謝罪した。 それを受けて、これまで沈黙を貫いてきたテレビ各局も、ニュース番組や情報番組で一斉に報道した。では、各番組のキャスターやコメンテーターは、ジャニー喜多川氏の性加害についてどうコメントしていたのだろうか。NHKと民放キー局の番組をチェックした上で、それぞれの報道スタンスを検証したい。 スタジオで「受け」のコメントをしているか ニュースを伝える際に、番組としての“姿勢”を示すことはとても大事だ。重要なニュースになればなるほど、スタジオでキャスターらが視聴者をリードしていくことが求められる。ストレートニュースとして扱い、スタジオで何のコメントもしなければ、それほど重要なニュースではないという視聴者へのメッセージになる。
「ただの記号論なんですよ、セルなんて。マーカーでアスカの絵が描いてあって、そこから宮村優子の声がすれば、もう十二分にアスカなんですよ」 庵野秀明が『月刊Newtype』のインタビューでそう言ったのはもう二十数年前の1996年6月号、最終回26話が放映されてファンの間で大論争になった直後のことだ。それはセルアニメーションにこだわるアニメファンを痛烈に批判し、これはただの紙に描かれた絵だ、現実に帰れと突き放す当時の有名な文脈の中で出た発言ではある。 だが逆に言えばその言葉は、日本のアニメーションにとって声優という存在がどれほど大きな存在であるか、キャラクターの身体性とヒューマニティ、アスカがアスカである自己同一性が宮村優子の声によってかろうじて視聴者と繋がれていることを意図せずに吐露した作り手の告白にもなっている。 エヴァンゲリオンのアフレコにおける庵野監督のこだわりを知らないファンはいない。
天皇・神話・震災……なぜ日本のサブカルチャーは右傾化するのか? 新海誠監督『すずめの戸締まり』(2022年)、海上自衛隊と『ONE PIECE』、庵野秀明総監督『シン・ゴジラ』(2016年)などを論じた、批評家・大塚英志氏による短期集中連載第1回。 ◆◆◆ 「残念ながら日本の教養の原点はジャンプ」 この原稿は一通のSNSの投稿から始まる。 1月2日、防衛省海上自衛隊(@JMSDF_PAO)とあるアカウントに、甲板の先端に旭日旗を掲げ「正義」と背に白く描いたTシャツ姿で腕を組む隊員たちの写真とともに「今年も専心職務の遂行にあたります!」とのコメントがSNSに投稿されたのだ(現在は削除)。その後ろ姿からは学園祭ノリの幼さ、あるいは元ヤン的なドヤ顔が透けて見える気がして、自衛隊文化とは今はこんな感じなのかと一瞬思い、そしてその元ネタが『少年ジャンプ』の人気まんが『ONE PIECE』にあると思い
◆◆◆ 「確率的に確からしい」という言葉を続けるロボット ――最近、ChatGPTという言葉をよくインターネットで目にします。なんとなく「こんなことができるのかな……?」というイメージは湧いているのですが、具体的なサービス内容を簡単に教えてもらえるでしょうか。 深津貴之氏(以下、深津) 一言で言えば「人間の言葉で質問すると、人間の言葉で答えてくれるロボット」です。 例えば、質問に答えてくれたり、相談に乗ってくれたり、長文を要約してくれたり……。これまでの“検索”とは違って、人間的な知性があるかのように“文章で返答をしてくれる”のが大きな特徴というサービスですね。 お昼ごはんについて質問したときの回答。これまでの“検索”とは良くも悪くも勝手が違うことがよくわかる これはAIに大量の単語を学習させることで、「直前の単語に対して、最も可能性が高い次の単語を予測している」んです。例えば「むかしむか
YouTubeをつけるとCMが15秒間スキップできず、やっとスキップを押したと思ったら2本目が始まる。1日で最もイラっとする瞬間かもしれない。プレミアム登録をすればYouTubeの広告を避けられるが、最近ではNetflixが「広告付き月額790円プラン」を打ち出すなど、あらゆるところに広告が進出してきているようにさえ見える。 しかし実は、今起きているのは実は真逆のことである。Twitterを買収したイーロン・マスクの苛烈なリストラやメタ、Amazon、Googleの人員規模縮小の動きはすべて『無料でどうぞ、でも代わりにCMを見てくださいね』という広告モデルの破綻から始まっている。 私たちはこれからも広告を見せられ続けるのか、それとも月額の支払いが必要になるのか、それともお金を払った上で広告を見るという状況に追いやられるのだろうか……。 「広告を見る代わりに無料で楽しめる」時代は終わった イ
『角川の競合を排除「私は絶対認めない」森喜朗「天の声」音声』(週刊文春 9月15日号) 《組織委員会の会長だった森喜朗氏(85)が、KADOKAWAの競合相手だった講談社について「絶対認めない」などと発言していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。取材に応じた音声データが残っていた。》(週刊文春スクープ速報9月7日) 読んでみたら想像以上。自分のことを「週刊現代」「FRIDAY」などであれこれ書く講談社の五輪スポンサー入りは「絶対認めない」と確かに発言していた。「『俺はこんなものを認めるなら辞めようと思う』と言ったら、みんなビックリして」とも。 森喜朗の「功績」とは? 完全に森喜朗の私怨ではないか。こういう権力の使い方ってアウトなんじゃないの? とも思うが、一方ではこんなニュースも。 『森喜朗氏胸像建立で募金集め 橋本聖子氏ら発起人「偉大な功績顕彰」』(朝日新聞デジタル9月7日) 森喜朗
〈現在の課題となすべきこと (1)第二次5カ年計画(基本計画)においてジェンダーという文言を使用させない。(略) ・安倍晋三官房長官と山谷えり子内閣府政務官でチェックできるように関係省庁、議員に積極的に働きかける〉 セミナーのテキストに安倍氏の名がある 最も初期の関係を示す冊子 「安倍晋三官房長官がチェックできるように……」とは、どういう意味なのか。鈴木エイト氏は「文藝春秋」10月号掲載(9月9日発売)の「統一教会“安倍派工作”内部文書」の中でこう書いている。 〈私は第2次安倍政権以降の安倍と旧統一教会の関係性を“共存共栄関係”と見立て、この9年間にわたり検証してきた。 だが、そもそも安倍と統一教会の関係がいつ始まったのかについてはまだ謎が残されている。祖父岸信介以来の「三代にわたる蜜月」とよく指摘されるが、安倍が第3次小泉改造内閣で官房長官になる頃まで関係は確認されていない。はっきりわか
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