ニュートリノの速さを世界最高精度で計測した成果について講演する小松雅宏名古屋大学准教授=名古屋市千種区で2011年9月26日、大竹禎之撮影 素粒子の一種であるニュートリノ(中性微子)が光速を超えたという欧州機関の発表を受け、研究チームの小松雅宏・名古屋大准教授(素粒子実験)らが26日、同大でセミナーを開いた。記者会見した小松准教授は、「常識に合わないからといって結果を公表しないのは、研究者として正しくない姿勢だ」と述べた。また、実験の目的は別にあり、今回の成果は副産物だったことも明かした。 研究チームは、高精度GPS(全地球測位システム)を使って、欧州合同原子核研究所(CERN)とイタリア・グランサッソ国立研究所の時計をあわせ、距離を測定。その上で、CERNの加速器を使ってニュートリノを打ち出し、地下を通って約730キロ離れた国立研究所の検出器で観測した結果、光速より60ナノ秒(1億分の6