2010年09月06日10:15 カテゴリ書評/画評/品評Love 都市の(不)幸 - 書評 - ゼロから始める都市型狩猟採集生活 出版社より献本御礼。 ゼロから始める 都市型狩猟採集生活 坂口恭平 私は自著をはじめ常々「我々はすでにお菓子の家に住んでいる」と言って来たが、本書の登場人物たちはそれを証明している。三内丸山のクリ林の縄文人のように、彼らは都会で生きている。 しかし、疑問が二つ残った。即物的な疑問が一つ。そしてそうでない疑問が一つ。 本書「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」は、「都市の幸」で暮らす人々の物語。前世紀であれば、彼らは「浮浪者」であり「乞食」と呼ばれていただろう。しかしそういった後ろめたさは本書の登場人物にはない。むしろ「自然本来」の人の姿を読者はそこに見いだすはずだ。 目次 衣服と食事を確保する 寝床を確保し、パーティを組む 生業を手にする 巣づくり―準備編 巣づ
2010年09月05日18:00 カテゴリ書評/画評/品評SciTech 今、そこにある物理 - 書評 - 今この世界を生きているあなたのためのサイエンス 楽工社杉並様より献本御礼。 今この世界を生きているあなたのためのサイエンス Richard Muller / ,二階堂行彦訳 Physics for Future President 「今この世界を生きているあなたのためのサイエンス」邦題を見るといかにもポピュラーサイエンスの本で、それを期待して買うとかなり裏切られるだろう。本書の原題は"Physics for Future President"。「(米国)大統領のための物理」だけあって不都合な物理的真実もたくさん載っている。 だからこそ、目をそらせない。 人倫には逆らえても、物理には逆らえないのだから。 本書の「きなくささ」は、目次からだけでも伺い知る事ができる。 目次 Ⅰ巻 第一講
ブックファーストの川越店の店長さんが、「池上バブル」について書いている。 http://www.ikkojin.net/blog/blog6/post-2.html きびしいコメントである。 とくに以下に書かれていることは、かなりの程度まで(というか全部)私にも妥当する。 書店「バブル」になった著者は、自分の持っている知識なり、考え方が他の人の役に立てばとの思いで本を出すのだと思うのですが、そうであるならばなぜ出版点数を重ねる度に、「なんで、こんなにまでして出版すんの?」と悲しくなるような本を出すのでしょう。 すべて「バブル」という空気のせいだと思います。 このクラスの人にお金だけで動く人はいないと思います。 そうでなくてせっかく時代の流れがきて、要請があるのだから、全力で応えようという気持ちなのだと思います。 けれどそれが結果、本の出来に影響を与え、つまり質を落とし消費しつくされて、著者
電子書籍リーダーは比較的無名の存在から、一気に人気商品となった。このため、多くのメーカーが製品を提供しているのも驚くことではない。だが、どの電子書籍リーダーが自分に適しているかを、どう判断したらいいのだろうか。この記事では、購入の際に考慮すべき点をいくつか挙げてみる。 1.どのファイル形式がサポートされているか 数カ月前に電子書籍リーダーを購入しようとしていたとき、わたしは一部のリーダーは読める文書の種類が限られていることに気づいた。例えば、一部のメーカーは、その会社の電子書籍ストアから購入した電子書籍しか読めないように、ロックをかけている。 これが問題ではない人もいるかも知れないが、わたしにとっては大きな問題だった。わたしはちょうど書籍を1冊書き上げて、長期休暇を取ろうとしているところだった。わたしが休暇に出ようとする直前、出版社が印刷前に校正をチェックして欲しいと言ってきた。わたしは休
──ライブドア元社長の堀江貴文氏による初の小説『拝金』(徳間書店)は、ライブドアをめぐる一連の事件が随所にちりばめられた、いわば、ホリエモンの私小説である。だが、そこには描かれなかったエピソードもあったようで……。 6月、ライブドア元社長の堀江貴文氏による初の小説『拝金』が発売され、8月上旬現在、約6万部を売り上げているという。 物語は、夢に破れくすぶり続ける青年・藤田優作が、都内のゲームセンターで”オッサン”と呼ばれる社長に出会うシーンから始まる。オッサンからの助言や援助を受けた優作は、やがて携帯電話のメールを使ったゲームの開発を足がかりに起業。その後、上場を果たし、ネットオークションを運営するネクサスドアを買収した頃からIT業界の寵児に。やがて事業は飛躍的に拡大し、投資家から集めた豊富な資金を武器に、プロ野球球団やテレビ局の買収まで試みるが……。 さながら、かつてのライブドアを彷彿とさ
2010年08月17日18:30 カテゴリ書評/画評/品評Love Sauve qui peut - 書評 - 街場のメディア論 光文社新書編集部より献本御礼。 街場のメディア論 内田樹 今まで読んだ著者の本の中では、最も腑に落ちた一冊だった。 逆説的ではあるが、それは私にとっては本書が「もはや役には立たない」ことを意味する。しかしそういう本ほど、人は読みふけってしまうものだ。なぜなのか、その答えも実は本書の中にある。 本書を真に必要としているのは、「名無し」のみなさん。名無しでいることがいかに危険なのか、本書ほど明瞭な言葉で書かれた本を私は知らない。 本書「街場のメディア論」は、メディア論というより、いやそれを超えたコミュニケーション論。 目次 まえがき 第一講 キャリアは他人のためのもの 第二講 マスメディアの嘘と演技 第三講 メディアと「クレイマー」 第四講 「正義」の暴走 第五講
サバティカルが明け、まもなく二冊、本が出ます。 紙の本のほうは「ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命」(ちくま新書、飯吉透氏との共著)で、9月8日発売です。 ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書) 作者: 梅田望夫,飯吉透出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/09/08メディア: 新書購入: 312人 クリック: 4,477回この商品を含むブログ (144件) を見る最近「ビル・ゲイツ曰く「5年以内に最上の教育はウェブからもたらされるようになる」」という記事が話題になっていましたが、まさにそのあたりをテーマとした日本で初めての本だと思います。この分野の第一人者である飯吉透氏と共著で書きました。お楽しみに。 はじめに(飯吉透) 第一章 ウェブ進化が人生を増幅する(梅田望夫) 人生を切り開いていくための強力な道具/「知の宝庫」たるウェブ/
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く