菅直人首相は16日、ねじれ国会への対応に関連し、戦前の二大政党による政党政治を引き合いに「足を引っ張り合うばかりで政治の機能を果たせなくなるのか。与野党を超えた政党政治が問われている」と述べ、野党を牽制(けんせい)した。首相官邸で記者団に語った。 首相は、昭和初期の政友会と民政党による政党政治が五・一五事件によって終焉(しゅうえん)した歴史をひもとき、「当時も民主主義が定着するかという期待もあったが、2つの政党がスキャンダル合戦とか、軍部をひきこむようなことをやって自己崩壊した」と指摘。野党からは「かつての民主党の姿勢を棚上げしている」との批判も上がりそうだ。