原子力の安全規制を担う独立性の高い「3条委員会」として2012年9月に発足した原子力規制委員会。だが、規制委は「独立」の意味をはき違え、「孤立」に陥っている――自由民主党の原子力規制に関するプロジェクトチーム(PT)は12月3日、そうした実態を厳しく指摘し改善を求める緊急提言をまとめた。 これに対し、規制委の田中俊一委員長は定例会見で、「規制委の判断に対するいろんな意見は相当慎重に対応すべき」「原発の審査段階で説明するのは難しい」「国会会期中は週に2、3回呼ばれて質問攻めにあっている」「毎週、記者会見に臨んでいる」などと反論している。 今回の緊急提言をまとめたPTの座長を務め、規制委の設置法制定から原子力規制に深くかかわってきた塩崎恭久・自民党政調会長代理に「孤立」の根拠などについて聞いた。 コミュニケーションチャネルが極細 ――原子力規制委員会はやはり「独立」ではなく「孤立」しているのか