「わが家の白い犬、お客さんを見ても吠えないね。桃の花の下で寝たら、ひげに花が引っかかったね」(黄五の漢詩) 「梨花に月白く(中略)多情も病となり眠れなくする」。(李兆年の時調) 花を通じて春の日の情緒をとても粋に詠んだ韓国の昔の詩だ。それならこのところお祭りの真っ最中であるサクラの花に対する昔の試みはあるだろうか。本とインターネットを検索してみても見つからない。これに対し日本にはサクラの花を歌った昔の詩が無数に多い。 「夕ざくらけふも昔に成にけり」のような小林一茶の俳句が一例だ。 それなら現在の韓国でサクラの花を楽しむ風習はどこからきたのか。日本の影響であることは否めない。日本の代表的なサクラの品種で日帝強占期に韓国に多く植えられたソメイヨシノが済州島(チェジュド)のサクラが起源になったという学説が合っていたとしてもだ。 「サクラ済州島原産地説」は、解放後にサクラの木を切ろうとする動きを阻