今の日本でもっとも知られている炭は? おそらく、備長炭ではないでしょうか。 備長炭は白炭のなかでも、ウバメガシ、カシを原木としたものです。 昔は農林規格で、馬目備長、樫備長と区別されていました。 職人さんたちの間で重宝される馬目備長。 その原木であるウバメガシは、どんな木なのでしょう? 熱源としての優秀さが語られることの多い備長炭ですが、ウバメガシ好きの文豪は、火が熾った姿を賞賛しています。備長炭の美しさとは? Photo credit: harum.koh from Kobe city ウバメガシの素性 ウバメガシの使い途 ウバメガシ愛好家の文豪 おわりに ウバメガシの素性 ウバメは姥芽。芽吹きのころの若葉が茶色っぽい色をしているのが、その名の由来。葉を馬の目に例えてウマメガシと呼ぶ地域もあります。 ウバメガシは、ブナ科コナラ亜属のなかで唯一の常緑樹。 西日本太平洋側の沿岸域、瀬戸内海